近いようで遠い阪南のことですが記事にしました。

 阪南市立病院では医師の大量退職で一部の診療ができなくなったので、市長が給与体系を歩合給へ変更し、なんとか医師を集め診療が再開したばかりだったのに、市長選挙で市長が交代して、新市長が公約で病院の経営方針を見直す(給与体系の見直し、大学病院との連携して医師を確保するなど)と言ってたから、就任早々医師と話し合いをしましたよ。っていうのがここまでの動き。
 新旧市長はいろいろと因縁があるようですな。




病院巡り溝 副市長解職 阪南市長

 阪南市の岩室敏和市長は6日、福山敏博副市長(57)を解職した。岩室市長は「最重要課題である市立病院の問題をめぐって意見に食い違いがあり、将来にわたって信頼関係を保持できないと判断した」と説明。これに対し福山氏は「病院問題については市長と常に緊密に連絡をとってきた。何をもって食い違いと言われるのか理解できない」と反論している。

 福山氏は73年に旧阪南町職員となり、病院事務局副理事や事業部長を経て05年4月に助役(現副市長)に就任した。

 複数の市関係者によると、福山氏は、昨年7月から内科が全面休診した市立病院に関し、外部との折衝実務を担当。同病院に医師を派遣していた和歌山県立医科大との窓口役を務めてきた。

 昨年末から今年1月にかけ、同大学関係者を通じて複数の内科医を病院に招く話が進んでいたが、同月末になって、市が4月から入院を全面休診する方針を朝日新聞などが報じて以後、交渉が事実上暗礁に乗り上げたという。この交渉経過をめぐり、市長と福山氏の間で溝が深まっていたという。
(朝日新聞 2008年02月07日)




交渉してる最中に素晴らしい支援射撃をした朝日新聞たちに罪悪感はないらしい・・・。

↓※大阪府南部は医師養成機関がほとんどないため和歌山県立医科大学などに頼ってた事情がある。




阪南市立病院 入院休止撤回を発表 大阪

 大阪府阪南市の市立病院が、医師の大量退職で4月から入院診療を休止するとしてきた問題で、同市は10日開かれた市議会で、方針を撤回し入院診療を継続することを正式に明らかにした。非常勤を含め、入院診療を維持できる当直医を確保できるめどが立ったためという。


 同市によるとすでに、2月26日から試験的に入院患者の新規受け入れを再開。10日現在で胃腸科と総合診療科の合わせて13人の患者が入院診療を受けている。正式に入院患者の受け入れを再開するのは4月1日からだが、小児科については、4月以降も再開を保留する。


 岩室敏和市長は「病院を再構築する上で入院診療の再開は必須。しかしまだ安心はできない。引き続き医師招へいは続けていく」と話している。
(産経新聞 2008年3月10日)



↓2008年9月に内科が再開するも・・・


元副市長が現職を破る 阪南市長選

 任期満了に伴う阪南市長選は26日、投開票が行われ、無所属で新人の元副市長、福山敏博氏(58)が、無所属で現職の岩室敏和氏(61)を接戦の末、破り、初当選を果たした。財政が厳しい中、市民は新たな“流れ”を選んだ。当日有権者数は4万6438人。投票率は45・07%で、前々回の平成12年選挙(48・22%、前回は無投票)を下回り、過去最低となった

 阪南市尾崎町の福山氏の選挙事務所に当選確実の報が入ると、詰めかけていた支援者から大きな歓声が起こった。福山氏は「市民の声に耳を傾け、元気な阪南に再生していきたい」などと抱負を述べた。

 選挙戦で福山氏は、財政再建を進める一方で、駅前整備などに取り組むことを訴え経営難に陥っている市立病院については大学病院との連携強化を掲げた

 一方、岩室氏は2期8年の実績を前面に打ち出したが、医師の大量退職で一時、運営難に陥った市立病院の問題などが響き、及ばなかった

(産経新聞 2008年10月27日)

↓ 新市長は「歩合給は公立病院になじまない」と発言しちゃって・・・


阪南市立病院 医師8人が辞表 新市長に反発、再建厳しく

 医師の大量退職から経営難に陥った大阪府阪南市立病院で、新たに確保した医師が新市長の病院経営見直しなどに反発し辞意を伝えている問題で、医師8人が12日、辞表を提出した。この日就任した福山敏博市長は話し合って慰留する考えだが、市立病院の運営は再び厳しい局面を迎えた。

 この日午前中に、辞表が提出された。関係者によると、常勤的に診療をしている医師2人のほか、当直医などで、来年2月末などに退職する意向という。

 阪南市立病院は、医師の大量退職で昨年7月に内科が休診。その後、歩合給を導入して医師の平均年収を約2000万円に引き上げる待遇策を掲げるなどして医師確保を進め、今年9月に内科の診察を再開するなど再建に乗り出していた。しかし、10月の市長選で現職を破り初当選した福山市長が、歩合給の見直し検討などに言及していた。

 医師らは、福山市長の発言は、給与体系を見直した議会の議決を無視したもので、信用できなくなったなどとして反発。これまでに辞意を表明していた。市側は慰留に努めるが、辞職につながれば、医療収益が大きく減少するなど、運営に支障が出るおそれがある。

(産経新聞 2008年11月12日)


 以下は新市長 福山敏博氏の後援会の携帯用メール配信システム より




阪南市再生(5つの柱)

1.安心・安全のまちづくり



 安らぎのある住環境を支える社会システムの形成を進めていくため、「健康で安心して暮らせる保険・救急・医療システムの構築」・「安心して子供を生み育てられる環境づくり」・「安全に暮らせる防災基盤整備及び防災体制づくり」等の実現に取り組む施策として・保健・福祉・医療の充実
 [重点施策]:市民の大切な命を守るため、持続可能な医療体制づくり・近隣の公立病院や府県の大学病院とのネットワーク化を図ります。
*子育て支援の充実
[重点施策]:少子化の進展に対応した各種事業については、国・府の動向を踏まえ充実を図るとともに、子育て支援体制の整備を計画的に進めます。
*防災基盤の充実
 [重点施策]:近い将来の大地震(東南海・南海地震)での被害を最小限に抑えるため、「減災」への取り組みや避難場所となる公共公益施設の計画的整備及び自主防災組織のさらなる強化を進めます。



 その前にここのトップページの訪問者が昨日(11日)が11人で今日(12日)が130人超えって(;^ω^) 選挙終わってからの方が賑わってるじゃないか!!

とりあえず、明日の委員会で市長がどんな答弁(会見)するか見守ろうじゃないですか。

 しかし、テレビでは「医師は給与面に不満」を正面にだした報道してたけど、だったら雇用契約結んだ時の条件を1年も経たずに変更する市長の方針について来いっていう姿勢なのか?医師には労働者としての権利はないんか。

 なんで医師が病院を去ったのかを無視してこんな報道繰り返してたら阪南、泉南両市と岬町の2市1町を合わせた15万人医療圏を支える中核病院は無くなり隣接地域の負担が増えるだけでなく、急病になったら助からない人が出てくるかもしれないぞ。

 あっでも阪南市民は新市長を支持したって事は医師の給与を今より減らして、以前のように人脈・医大に頼った医師招聘でいいと思ってるってことなんだよなぁ・・・。


 でも、検索してたら2008年1月末時点で「市幹部によると、和歌山県立医大の医局から「手術の機会が少なくなっている病院に医師を派遣し続けることは難しい」との意向が伝えられたという。」って朝日新聞が報道したあと冒頭の流れになってるんだけど。