友人は2年前までの過去5年間、「ど」のついた韓流ファンでした。

ことに東方神起とJYJの超ファンで、車の中でも自宅でも常に彼らの歌声が流れていました。
それは1コンサートツアー毎に東京と大阪、韓国の3ステージを観に行くという熱の入れようで、ファンミーティングへも日本と韓国と両方に参加していました。
しかも韓国語のレッスンを受講してマスターし、なんと5年間で旅行を含め通算約40回も韓国行きを果たすというファンならでの記録を残したのでした。

それだけのファンというのは、暖かく見守る気持ちには変わりありませんでしたが、まわりに少なからず影響を与えたりします。

何度か韓国に一緒に行こうと誘われましたが、韓流ファンではないので行くならファンでない友人と純粋に旅を楽しみたいと思い、すべて柔らかく断りました。
コンサートに着ていく服のお買い物に付き合うこともありました。
ご自宅にお邪魔すると、辛ラーメンと韓国ポテチの大人買いダンボールが積み上げられていました。オール東方神起グッズ部屋に通されグッズに取り囲まれる中、壁と天井から東方神起のポスターが迫ってくるという環境に身を置いた時には、暖かく見守っていた私もさすがに逃げ出したい気持ちになりました。
百枚以上あったと思いますが、彼らの写真を嬉しそうに見せてくれた時は、顔で笑い心で泣き、もう少しでアンチ東方神起になりそうでした。

ここまでくるとアッパレです。

その時分の私は、韓流ドラマを見るということもなく、かと言って特に嫌いというわけでなく、「興味はないなぁ。」いう程度でした。
けれどいつしか友人の気持ちは理解していましたが反動でしょうか、気が付いた時には自身は隠れアンチ韓流になってしまっていました。

その友人の韓流熱も鎮まり2年が経ち、私もようやくです。

これは中国の歴史小説ですが、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読み、軍師の知恵比べと孔子を祖とする儒教とその四字熟語に魅かれました。(四面楚歌のなんと物悲しいことか。)(因みに敗北しましたが項羽の方が好きです。)
孔子の時代、日本は縄文時代で、項羽と劉邦の時代は、弥生時代だったわけで、中国の先人に思いを馳せてしまうのでした。

それで韓流ドラマも歴史物なら見てみたいと思いました。

面白そうなのをと選んだのが、「太陽を抱く月」です。
架空王朝の歴史ドラマです。
王朝権力の争い。王とその兄の忘れられない初恋。ご学友から施子妃、権力争いの犠牲、巫女、王妃、過酷な運命。そして全てに絡む呪術。
真実を紐説いていく過程に引き込まれ、なにより正を得ようとする若き王の賢者ぶりが凄い。決して重くなく軽いようでそうでない、なんとも見やすく魅力の詰まった作品でした。
1話から20話まであるのですが、4回も見てしまいました。見るごとにこの言葉はこの場面からきているのかとか、こういう意味だったのかとか、次々と深く読み取れて行くので飽きることがなくつい4回も見てしまったのでした。

年月も経ち、世間では韓流ブームも下火になりましが、ファンまでは到底行きませんが、ようやく隠れアンチ返上となったのでした。