MD-90型機の整備能力確認へ、国土交通省がJALに立ち入り検査
Source/INTERNATIONAL BUSINESS TIMES 2月18日06:00
http://jp.ibtimes.com/articles/14825/20110217/.htm
JAL(日本航空)再建の中で、JALの整備部門の一翼を担ってきた日東航空整備が1月21日に『会社清算し、3月31日に解散する』と発表するとともに社員全員を解雇するとした問題と、日東航空整備が担ってきたMD-90(ダグラス社製の大型短距離ジェット旅客機)などの航空機の整備をJALエンジニアリングがカバーすることに対する整備能力での安全性の問題が2月16日開かれた衆議院予算委員会で取り上げられた。
大畠章宏国土交通大臣はMD-90などに対するJALエンジニアリングの整備能力について『改めて立ち入り検査する』とした。
三井辨雄国土交通省副大臣は『JALエンジニアリングに(MD-90の)整備経験者がいる』と語るとともに『昨年7月に整備能力を確認している』とした。
また日東航空整備の社員解雇について、三井国土交通省副大臣は日東航空整備の社員解雇について『140数名の中の一部しか再就職が決まっていない。(再就職に)最大限努力するよう努めていきたい』とした。
日東航空整備の社員らは自社労組の解散に追い込まれたため、航空労組のスカイネットワークに加入し、日東航空整備に対し会社清算・解散への経緯説明と全社員雇用継続、退職の場合の条件などについて、団体交渉に応じるよう求めている。
これは、穀田恵二衆議院議員(日本共産党国対委員長)が『航空機は機種ごとに整備免許が必要で、MD-90の整備はこれまで日東航空整備が担ってきた。JALエンジニアリングにもMD-90の整備士免許を持っている整備士がいるが、年1回整備するだけで、ペーパー免許だ』と整備経験が少なく安全性に問題があると指摘。あわせて『会社ごと潰して全員を解雇するのはひどい』と再就職支援に踏み込んだ対応を政府に求めた。
(編集担当:福角忠夫)