スホーイ、リージョナルジェット開発でロシア航空機産業復活へ離陸 | Flight Blogger Nippon 2011 0fficial Blog

スホーイ、リージョナルジェット開発でロシア航空機産業復活へ離陸

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SankeiBiz 2月7日05:00 http://www.sankeibiz.jp/business/news/110207/bsk1102070502000-n1.htm

動画(SSJ-100のテストフライト) http://www.youtube.com/watch?v=VKEoa-Cad-0&feature=related

動画(SSJ-100の操縦室)http://www.youtube.com/watch?v=H7fO_c8nSA8&feature=related

SSJ-100(概要)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88100



ロシア航空機メーカー、スホイが先週末、国産旅客機「スーパージェット」に対するロシア政府の認定を受けた。同社のポゴシャン最高経営責任者(CEO)は、月内に欧州航空安全局の認定を受け、欧州連合(EU)加盟国への納入を可能にするとの見通しを示した。

 

座席数95のスーパージェットは、スホイがイタリアの航空機メーカー、アレーニア・アエロナウティカと合弁会社を設立し開発した。リージョナルジェット(地域間輸送機)に分類され、この市場のシェアを二分するブラジルのエンブラエルとカナダのボンバルディアの大手2社に戦いを挑む。

 

現在の受注数は170機。ポゴシャンCEOによると、1~3月期中に、当初計画から2年遅れでアルメニアのアルマビア航空とロシアのフラッグキャリア、アエロフロートに最初の納入が行われる。

 

またスホイは、座席数130のスーパージェット開発にも乗り出す。ボンバルディアのCシリーズ、エアバスの320シリーズ、ボーイングの737型機との競合が見込まれるこの機種の設計プロジェクトには、今年からロシア政府が資金供給を行う。

 

フリステンコ産業貿易相は先週、モスクワで記者団に対し『民間の航空機生産計画に、今後2年の予算として26億ルーブル(約72億8000万円)を配分した』と説明。スーパージェットはロシアの航空機開発が新たなステージに入ったことを示していると述べた。

 

ロシアの航空機産業は、旧ソ連時代には年間数百機の軍用・商用機を生産していたが、ソ連崩壊後は落ち込みが続いていた。メドベージェフ政権はスーパージェット生産を、世界的な商用機生産地としての地位を回復し、資源輸出に依存する経済からの脱却を図る上での中心的取り組みと位置付けている。

(ブルームバーグ Lyubov Pronina)

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「リージョナルジェット」(Regional Jet)とは、直訳すると「地域ジェット旅客機」。もう少し分かりやすく言うと、2つの国内地方都市を結ぶ需要の低い航空路線や、地方と大都市(国際空港)を結ぶ路線に適した50~100席級の小型ジェット旅客機の事です。

 リージョナルジェット機市場は現在、ボンバルディア(カナダ)やエンブラエル(ブラジル)など2大民間航空機メーカーが事実上占有し、そこにロシアのスホーイ民間航空機(SCA)や中国の中国商用飛機有限責任公司(COMAC)、日本の三菱航空機(MAI))など3社が新型機を引っ提げて同市場に参戦しようというわけです。

 この内、我が日本勢のMAIは総受注機数が僅か80機にとどまっていますが、これは、試作1号機すら完成していない中で計画通りの性能を発揮できるのかどうか、MAIと交渉した航空各社は一様に判断しかねているようです。

 一方、ロシア勢のスホーイ社はこれまでに264機を受注するなど幸先の良いスタートを切ることが出来ましたが、欧米やアジア、中東、アフリカ、南米、豪州など未開拓市場への売り込みは容易ではありません。航続性能、燃費、運用コスト、アフターサポートなどあらゆる面においてロシア製旅客機及びメーカーに対する評価は著しく低く、悪いイメージが定着してしまっている。それをいかに払拭できるか、ロシアの民間航空機産業に科された今後の課題です。