成田着FedEx貨物機転覆炎上事故(2) | Flight Blogger Nippon 2011 0fficial Blog

成田着FedEx貨物機転覆炎上事故(2)

【News Source】
MSN産経ニュース
配信日時/3時23分PM12時32分
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090323/dst0903231235011-n1.htm
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23日午前6時50分頃、成田空港のA滑走路で中国・広州発の定期貨物便フェデックス80便MD‐11F型貨物機が着陸に失敗し、横転、炎上した。乗っていたのは米国籍の機長ら2人で、いずれも死亡した。
空港周辺で「ウインドシア」と呼ばれる風速や風向きが急激に変わる状態が確認され、管制官が貨物便の機長にも伝えていたという。
国土交通省運輸安全委員会は同日午前、航空事故調査官6人を現地に派遣した。A滑走路は閉鎖され、復旧の目処は立っていないという。
千葉県警によると、死亡したのは、機長のケビン・カイル・モスリーさん(54歳、米国籍)と、副操縦士のアンソニー・ステファン・ピノさん(49、同)。成田空港で航空機事故による死者が出たのは昭和53年(1978年)の開港以来初めて。
国交省などによると、貨物便は午前3時20分頃に広州を離陸し、定刻通り成田空港に到着。着陸間際にバランスを崩し、後輪から着陸した直後に機首部分が滑走路に打ちつけられるように衝突した。さらに1度バウンドした後に左翼から地上に激突。炎上しながら機体が回転し、滑走路から外れて仰向けになった。
貨物便には、放射性物質や火薬類はなかったが、可燃性の液体を積んでいたという。
午前6時46分に管制官が着陸許可を出した際に貨物機の機長に対し、最大で北西の秒速約18.5mの風が吹いていることを知らせていた。また、直前に着陸した別の航空機のパイロットが高度600m未満の上空でウインドシアを確認し、管制官に通報。貨物機の機長にも、この情報が伝えられていた。
成田航空地方気象台によると、低気圧の通過に伴って冬型の気圧配置になり、天候が荒れていたため、事故前日の22日午前7時からウインドシアが起きるとの情報を航空会社などに出し、注意を呼びかけていた。
国交省によると、航空会社別に規定は違うが、強い横風を受けた際には機長の判断で着陸しない場合があるが、予測できないウインドシアに関しての規定はないという。
炎上した貨物機は約2時間後に消し止められたが、事故原因調査などのためにA滑走路は閉鎖された。
成田空港では、B滑走路は距離が短く、ジャンボ機が離着陸できないため、同機を中心に午前10時現在で計25便(出発9便、到着16便)が欠航した。

【 ウインド・シア 】
ウインド・シア(WIND SHEAR)は乱気流の一種で、水平または垂直方向に風向、風速が変化する状態。
一般的に、前線面やジェット気流の周囲に発生することで知られており、このうち後者を晴天乱流(CAT:Clear Air Turbu-lence)という。雲を伴わないため、その存在を予測するのは困難である。