2023年夏休みシーズンにあいち航空ミュージアムで開催された第3回プラモデルコンテスト。

 

ネットやSNS、動画サイトで見るのも良いですが、やはりプラモデルは実物を自分の目で見たいものです。

というわけで開催終盤の時期に行ってきました。

(トークショーは所用のため参加できず...)

 

 

対象は航空機に絞られていますが、やはり軍用機がメイン。そんな中でも旅客機プラモデルで参加されている方もいらっしゃいました。

 

プラモは自分の目で見たいもの、と言いつつブログで紹介するのもどうかと思いながら、今回展示されていた旅客機プラモデルたちを勝手に紹介していこうと思います。

(問題あれば消しますのでご連絡ください)

 

なお端から順番に見ていったので、掲載順に意味はありません。

 

ハセガワ 787-9

こういった架空機を自由に作ることができるのも旅客機プラモの魅力。痛車のように好きなアニメのキャラをどんと置いても良し、エアラインとのタイアップかのようなデザインにしても良し。デカールのクオリティもさることながら、空を表現した塗装技術も素晴らしいです。

 

 

BPK 1/144 CRJ700

BPKといえばその名の通り1/72サイズの巨大な旅客機プラモが代名詞ですが、こちらは1/144。素組みするだけで満足しそうなキットですが、電飾付きというのがすごいです。当然会場は明るかったのですが、この作品はぜひとも暗いところでも拝見したかったですね。コクピットにはしっかりパイロットが座っているところもポイントです。

 

 

ハセガワ 737-800

ドライプリンター亡き今、我々旅客機モデラーに一筋の光を示したくれた作品。ジンベエの斑点は塗装ではなくスタンピングリーフによる白抜きデカールとのこと。再現を諦めざるを得なかったスペマの数々も、この技術で何とかなるかもしれません。美ら海水族館×JTAのロゴもきちんと再現されているのは脱帽です。

 

 

ハセガワ 737-500

機首の造形がウィークポイントなハセガワ735ですが、こちらは同738の機首を移植されたとのこと。しかしながらつなぎ目は完璧に仕上がっており、作者コメントがなければ全く気付かないほどです。退役記念マーキング付きというのも良いですね。家に積んでいる2機セットも早く作らねば、と思わされました。

 

 

ハセガワ 747-100

BOAC⇒BA移行時の暫定塗装ということで、製作者様のこだわりが感じ取れます。アッパーデッキの3つ窓、胴体上部に衛星アンテナ用のコブがある点も、初期の747の雰囲気が出ていて素晴らしいです。デカールは26Decalかな?と思いましたが、自作されたとのこと。実機はとうの昔に見れなくなっていても、プラモで作ればいつでも手元に置いておける、というわけですね。

 

 

Revell 747-400

悪名高きレベルのダッシュ400ですが、こんな出来の良いキットだったっけ?と錯覚してしまうほど美しい作品でした。翼は相当作りこまれており、フラップダウン、スラット展開と相まって迫力満点。おなじみハセガワ1/200や1/144でも最新の-8のキットではなく、-400をここまで作り込むという情熱はとても真似できません。

来年は自分も1/144を出そうかな...

 

 

ハセガワ MD-90

クロサワレインボー2号機。ハセガワキットがリリースされたのもずいぶん昔ですが、作者コメントにはやはりデカールの扱いが難しかったとのこと。しかしその難しさを感じさせない美しい仕上がり。是非とも7号機まで作って並べていただきたいものです。胴体に目が行きがちですが、しっかり動翼にはスミ入れがされてメリハリが効いているのも素晴らしいです。

 

 

ハセガワ 737-700

自分も発売当時ゴールドジェットを作った経験があり、デカールこんな色だっけなと思いましたが、この金帯は塗装で再現されたとのこと。その分良い雰囲気が出ています。もちろん胴体の合わせ目消し等はしっかりされていますが、このクオリティで製作日数は約10日だそうです。「納期より品質」と言い聞かせてのんびり作っている自分の立つ瀬がありません...

 

 

ハセガワ 747-400

実機は飛来する度に注目の的となる"赤ナショナル"。プラモでも目がいかないわけがありません。金色のロゴはスタンピングリーフによる自作デカールということで、30周年ロゴまで精密に再現されています。主翼、水平尾翼の塗り分けってこうなっているんだと気づかされました。これだけでも結構な労力だと思いますが、エプロンのジオラマまで用意されているのは素晴らしいですね。ただただカッコイイの一言です。

 

 

童友社 1/144 コンコルド

写真がポートサイド側しかありませんが、反対側はBA塗装になっております。特徴的なコンコルドのシルエットにシンガポール航空塗装の組み合わせがとてもオシャレ。これだけでも十分こだわりが感じられて素晴らしいのですが、飛行機だけで見ても着陸姿勢が見事に再現されておりカッコイイです。程よいウェザリングとともに疾走感のあるジオラマも良い雰囲気を醸し出しています。

 

 

ハセガワ DC-9

TDAがレインボー塗装(旧エアバスカラー)になる前の時代ですが、赤と緑の再現度が素晴らしいです。彩度を上げすぎず、全体的な落ち着いた雰囲気になっていますが、ウェザリングの効果もあいまって実機の雰囲気が良く出ていると思います。...と言っても実機は知らない世代なのですが、そんな人間に実機はこんなんだったよなぁと思わせる魅力があります。少なくとも自分のツルピカ仕上げではできない芸当です...

 

 

ハセガワ 737-700

最近発売された退役記念2機セットを使用されたのでしょうか。LAST FLIGHTというタイトルの通り、06ANの方だけでも十分良い作品だと思いますが、初号機01ANが見送っているような構図が見るものを感傷的にさせますね。セントレア飛来最終日、翼を振って飛び立っていったことをつい思い出してしまいました。退役記念2機セットとはこういうものを作るためにある、というまさにお手本のような作品に感じました。

 

 

ハセガワ 737-800

一見ノーマルのソラシドエアに見えますが、ウィングレット、レドーム、写真では見づらいですが右エンジンカウルがANA仕様になっています。レジはもちろん元ANAのJA67AN。このようなマニアックな仕様は公式モデルプレーンではおそらく出てこないと思いますが、プラモデルなら作者の思いのまま。実際作るとなると通常よりも余計なマスキングや塗装等手間が増えてしまいますが、どれもそつなく仕上げられています。

 

 

ハセガワ 787-8

JASの787といえばやっぱりこの塗装だよね!

と思ってしまうほど自然で美しいでデザイン&仕上がりですが、もちろん架空機。クロサワレインボーぽさもあり、レインボーセブンの雰囲気もある...しかしそれは間違いなく787導入に合わせた専用のデザインである、というストーリーが勝手に自分の中で出来上がってしまいます。1機ごとにデザインが違うのだろうか、などと妄想も膨らんでしまいますが、これもすべては高い製作技術があっての上で成立するものだと思います。自分はいつかはこんな作品を作ってみたい、と思ったのでありました。

 

 

 

最後に自分の作品をば....

ツヤツヤ賞とか用意されていればワンチャンあったかも(ない)

 

 

さて、旅客機プラモデルばかり紹介しましたが、実際はたくさんの作品が展示されており、とても見ごたえのあるものでした。

しかし旅客機はやはりダイキャストモデルが強いためか、やはりプラモデルの中の割合としては低い印象。しかしオリジナル塗装や架空機、マニアックな仕様などダイキャストにはない魅力が旅客機プラモデルにはあると思います。

 

もし来年もプラモデルコンテストが開催された暁には、より多くの旅客機プラモデルと会えることを心待ちにしながら、今回は失礼いたします。