Do Me Baby 2
「恋に落ちてしまったな」と
はっきりわかった瞬間があった。
あの時から
僕の心に君は棲みついた。
何をしていても君の姿がちらついた。
君を想って
思いきり枕を抱き締めた夜もあった。
そんなことはおくびにも出さず、
たまに食事とお酒を楽しむ仲の
君と接していた。
君を失うことになるのがこわくて
大胆な行動に出ることもできなかった。
ある日の帰り道。
夜空には
ぽっかりと丸い月が浮かんでいた。
人気のない公園に通りかかると
君は急に思い詰めたような真剣な顔で
僕の頬を両手で包んだ。
僕の目を
しっかりと真っ直ぐに見つめて。
その視線の強さに
僕の体にスイッチが入った。
体中の血がものすごい勢いで
かけめぐっていくような。
何も考えられなくなった。
ただ
【 目の前にいる君が欲しい 】
ということ以外は。
君の唇の柔らかさも
君の髪の香りも
君の腰の曲線も
すべてがはじめてもたらされる
天国への架け橋。
今夜は枕ではなく、君を抱く。
君の全てを愛してみせるよ。
*
女性視点の『1』
💜朗読