遅れた桜の開花から

一気に気温上昇。


家では暖冬の影響で毎年12月ごろ球根を植えてます。
だから今頃咲いてますが
ちょっと暑そうです。。

 

 

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上野の桜が葉桜になり始めたので
人出が減ったことを祈りつつ・・
東京藝術大学美術館で開催中の「大吉原展」へ

会場に到着すると
ちょうど運よく
東京藝大邦楽科による「吉原雀」の演奏会が始まった。

残念ながら、唄は理解できなかったが
松が描かれた華やかな金屏風と
三味線と笛太鼓のお囃子で
「吉原」への興味がふつふつと沸き上がった。


開催前、広告についてネット上で物議を醸しだしたこともあってか
会場に入るとまず主催者からのメッセージが大きく掲げられていた。

本展では「吉原」が生み出した多彩な文化を日本文化として位置づけるため、これらを再検証して紹介しています。
一方で遊郭「吉原」は人権侵害、女性虐待の制度でした。
本展では二度と繰り返してはならないこの負の歴史を踏まえて展示しています。


といった趣旨のことが書かれていた。

国内外の多くの資料や美術品の展示から
遊女たちがいかに教養の習得に熱心であったかと
その文化レベルの高さがうかがい知れた。

そして、もう一つ印象深かったのは
吉原は「虚構の街」だったということ。

全てが絢爛豪華な舞台での「お芝居」だった。
この「虚の世界」に儚い夢を見ることで
過酷な毎日を生き抜いていたのだろう。


小学生の頃に見た、辻村ジュサブロー人形展の吉原の妓楼の模型と人形が展示されていた。

(↓撮影OKでした)

その時は、大きな料亭旅館と思って見ていたかな?
何十年ぶりかの再会にちょっと感動し、

保管状態の良さにも驚いた。


 

 

 

 


展示資料が多く、充実した内容なのに
派手なPRで初動を間違えてしまったかな。


人目につく派手な宣伝や表面的な評価は
専門知識のない一般客にはわかりやすいので一時的な集客に繋がる。

しかし、一気に消費されて虚になる恐れもあって
次世代に文化を繋いでいくためには

専門性や真髄を正しく伝えることが大切ではないでしょうか。

 

そして

虚構の世界から生まれる文化とそれにハマって大金をつぎ込む人々・・

現代も形を変えて続いていていると感じました。