4年ぶりのラフォルジュルネ東京が開催された。
私も久しぶりのラフォルジュルネ・・8年ぶりかな?

今回はベートーヴェンがテーマということで聴きたいプログラムが沢山あったけど
3枚だけチケットが取れた。



 

1枚目は
福間洸太郎さんの幻想曲&幻想曲ソナタ

ベートーヴェンの幻想曲と幻想曲ソナタに
スクリャービンの幻想曲ソナタをあててくるところ、福間さんらしい!
色彩ある演奏にイマジネーションが掻き立てられ、いろんな景色を見せてもらった。
フランス本場のラフォルジュルネにも出演されたそうだけど
彼の演奏がフランスで高く評価されていることに大きく納得。

2枚目は
アンヌ・ケフェレックさんのバガテルと
ハンソン四重奏団とのピアノ協奏曲第4番(ピアノと弦楽5重奏版)


今回一番お会いしたかったアンヌ・ケフェレックさん
アンヌさんを知ったのは10年以上前のこのラフォルジュルネだった。
当時、たまたま当日チケットが購入でき、初めて演奏を聴いた私は大感激した。
赤い(トマト色、いわゆるフランスの赤色)ひざ下丈のドレスを着て颯爽と登場された姿が目に焼き付いている。
可愛らしさ、力強さ、清々しさ・・色々な表情の演奏にすっかり魅了された。


演奏後、偶然にも会場で友人(ピアニスト)にばったり会った。
なんと、アンヌさんは彼女のフランス留学時代の恩師だったのだ。
感激している私に
「可愛らしく見えるでしょ?でもレッスンはすごーく厳しいのよ!」
と言ってた。わかる気がするwww

アンヌさんはおいくつになられるのだろう。
今回は深緑色に黒の刺繍が入ったシックなドレスで登場。
バガテル良かった!優しくて美しい・・
四重奏団の方々を従えて演奏されたピアノ協奏曲4番は先生と生徒という感じだったけどwww

3枚目は
ヨアキム・ホースレイカルテット

今回初めて聴くのでとても楽しみにしてた。
とってもとっても楽しみに待ってたけど・・
彼らはかなり遅れて登場してきた。

「ベートーヴェンがキューバで育っていたら?」
というコンセプトでエアキム・ホースレイが作曲してピアノ演奏し
カルテットだけどピアノ以外はコントラバスにパーカッション2人でほぼ即興。

そしてピアノにマイクが2本あり、ミキシング入っていたから
クラシックだけを聴いていた人は音にびっくりしたんじゃないかな?

最初の2曲くらいは・・ん?・・もしかして力入ってない?
あれれ?選ぶプログラム間違えたかな?とちょっと後悔し始めた・・

でも中盤でパーカッションに煽られて手拍子しているうちに
だんだん聴衆もキューバのリズムに体がなじんできて・・

そしたら舞台の彼らもノッてきたのがわかった。
終盤になると聴衆と舞台が一体となって大盛り上がり!
時間を忘れアンコールも長々やってノリノリ!
とにかく楽しかった!

 

 

日本の音楽文化との違いをとっても感じたプログラムだった。
チケット代を払っているからにはそれなりの演奏をすべきと考える人が多いと思うけど、南米の音楽の文化は違うんだなあ・・
聴衆が演奏者をのせて、お互いが一体となった時に即興が冴えてくる。
そして、その要になるのが「リズム」で特にラテンだと「3-2」のリズムなのだ。

また音楽の新しい楽しみを知ることができた!
まだまだ私の感性も衰えてないぞ!?


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今回のホール名にわざわざ名前がついてたけど(↓)

どうやらベートーヴェンって病気になる前はイケイケだったらしい・・・

ノリが良くていたずら好きだったろうな、と思っていたけど。

 


 

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ラフォルジュルネは一つのプログラムが1時間程度でチケット代も低めだからいくつも演奏を楽しめるのがいいところ。
また、これに連動して丸の内ミュージックフェスもやっているから丸の内全体が音楽の街になっている。
仲通りをぶらぶらしたり、オープンカフェで休んでいるとオフィスビルのロビーから生演奏が聴こえてくる。



 

音楽のビュッフェをつまみ食いして、色々なお味を楽しむ感じ。
興味がわいたら立ち止まって聴けばいいし、聴きたくなければ黙って立ち去ればいい。
・・・ストリートピアノ、Youtube動画もそう。
聴くのも聴かないのも自由。
新たな出会いや発見の場にもなる。

そしてそれは平和だからできるのだ。

海の向こうでは戦争や政治的なことで自由に音楽を聴けない地域がある。
貧困のせいでクラシック音楽に触れる機会がない人々もいる。

このことを書きだすと長くなるので・・
今日はこれで終わり・・