最近、日系エアでも外国人のクルーを採用しているところが増えました。
日系でも外資でも、仲間が外国人ってことが、エアライン業界だと
今後、ますます増えていくことでしょう。
で、今日は、普段多くの外国人クルーと接していてきづいたことなどを
書いてみたい。
わたしの仲間に、とってもお客様に、無礼をはたらく外国人CAがいる
って言うと、なんだか怒っているように聞こえるかも。
いえいえ、彼女はそのかわり、CA仲間には、超ナイス
わたしはもともとおしゃべりなので、お客様とお話するのは大好き。
私が、お客様とおはなしを楽しんでいると、このお客様ぎらいの彼女は、こんな風に
割り込みをかけてくる。
くるみ~。後ろで、ミーティングが始まるよ!(わたしが、お客様につかまっていると思い込んでいる)
とか、ギャレーに休憩に来て、くつろがれるお客様に、
ベルトサインが、あと3分でつくよ!急いで席に戻って!
などと、軽々とうそをついたりする。
彼女が、ギャレーにお客様を近づけたくない理由は、だたひとつ。
自分のギャレーメニューを、みんなにふるまうため。
彼女は、離陸した瞬間から食材集めに奔走する。
もちろん、最低限の自分のDUTYはちゃんとやるんだけど、お客様としゃべったりする暇はない。
機内には、あらゆる食材がある。
だいたい、上のクラスのお食事ほど残るから(召し上がらない方が多い。特にファーストクラス)
チーズにフルーツ、サラダやチョコなどまったく手つかずの食材が大量に余る。
みんな食べあきてるから、結局到着すればすべて、ごみ箱行きなんだけど、
彼女は、これらを使ってわたしたちCAにおいしいギャレーメニューをふるまう。
ロールパンをくりぬいて、中にサラダボウルから集めたプチトマトや、チーズ
お肉などをつめて、オーブンでチンしたり
フルーツをすごくきれいにカットして、お皿にもりつけて、チョコソースをかけたり。
おにぎり(成田搭載)は、おすしのおしょうゆをつけて、焼きおにぎりにしたり。
(これは、くるみが教授してしまった)
そんなことに集中してるから、ギャレーに
ジュースください。
って、お客様がみえても、
くるみ、おきゃくさんだよ
ってなかんじで、とてもそっけない。
わたしは、彼女の対応が悪いせいでよくお客様から叱られて、かわりに謝った
コックじゃあるまいし、いい加減にしてよ!日本人CAなら、ありえないことと思って外国人チーフに訴
えた。
しかし、チーフの答えはわたしの予想と反するものだった。
いいじゃない。おいしいものがあれば、みんな楽しめるんだから。
その分、わたしたちはお客様対応にまわればいいだけのことよ。
わたしは、彼女の料理が食べたいわ。
それぞれ人間には、持ち場があるのよ。
わたしたちの国では、たべものには神様が宿るから。彼女は、まちがってない。
もちろん、くるみもね
う~む。わたしは最初は、やっぱり納得がいかなかった。
だけど、そのあとみんなが楽しそうにギャレーに集まって、わいわい食べるところを
うれしそうに見つめる彼女を見ていて、こんなのも、ありかな
と、感じた。
外国人と日本人のサービスにたいする考えは、大きく異なる。
わたしは、彼女みたいに仲間思いにはなれない。だけど、それは、彼女の持ち場。
私たち、日本人CAは異国と日本とのギャップを埋めるために乗務している。
ギャップを、おもしろいと思いはじめると、日常生活でも、
異質なものを受け入れるスキルが加速して身につく。
こんなこと、機内ではしょっちゅうあるわよ
と、さまざまなトラブルをすいすい超えてしまう自分が、ときどきおそろしい。
心が広くなったとも、いえるんだけどね。
外国人と働くことは、発見と刺激に満ちています。
☆時事問題(プロフィールらん)解答☆
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