2機セットであるがゆえに、定価が2100円と高額になっている点も加味して、
 総体的な評価としては、「世情に悪のりしたやっつけ仕事」と言わざるをえない。

 将来、我が国に導入されたあかつきには、是非とも新金型でのリメイクをお願いしたい。


 
 【総評】<プラッツ 1/144 MV-22オスプレイ>
 フォルム:★★☆☆☆(ぱっと見た瞬間「似てない」)
 表面処理:★★☆☆☆(粗雑なうえに手抜き)
 塗装仕上:★☆☆☆☆(ユーザーをなめている)
 小部品類:★★☆☆☆(手を入れはじめたらキリがない)
 販売価格:★★☆☆☆(良質なデカールを考慮しても割高)
 お奨め度:★☆☆☆☆(買った私も悪い)









 

  デカールは本キット唯一の美点で、マークソフターにもほどよく反応し、
  余白のテカリも目立ちにくい良質なものである。

 
  普天間のVMA-265以外にも、2012年7月に岩国までフェリーしたVMA-561
  ”ペール・ホーシイズ”所属期のものまで付属しており、
 その組み合わせにより、岩国/普天間配備の全機種が再現可能である。

 
  ただし、解説書の号数と機体番号の組み合わせに
一部誤りがあり、

  使用にあたっては実機写真との照合確認が必要である。
  (キット解説図では「機番8217=06号機」となっているが、これは「01号機」の誤り)



しかしなにより、基本塗装があまりにも乱雑なのは驚くばかりで、  
実際には三色迷彩であるにもかかわらず、塗料を二種類しか使っていないうえに、  
これを型紙なしで適当にスプレーした処理は、もはや評価の対象にすらならない。  

主翼前縁の塗り分けなどにもハミダシが多く、同社1/144系の中でも最低レベルに属する。


 全体的な考証も、例えば、窓がたくさん省略されているなど、非常に粗雑。
 初期のヘリボーンコレクションでも、側面窓の塗装表現くらいはしていたものである。

 スジボリや表面仕上げも、ボーテックス・ジェネレーター以外は曖昧な表現で、
 とてもスミ入れやウェザリングに耐えるものではない。

 また、小さな部品がお粗末なのはプラッツの伝統で、今さら云々するまでもないが、
 せめて空中給油口周囲にはもう一工夫欲しい。



 このキットの発売が本機の普天間配備に便乗した時事ネタであることは明らかで、
 当然、金型もエフトイズの<ヘリボーンコレクション3>からの使い廻しである。

 正直なところ、そもそもこの造型があまり褒めたものではなかっただけに、
 四角いカーゴに丸い脚収納部を貼り付けただけの深みのない形状は、
 輸送機一般の「つきたての餅をドカッと地面に落としたような」デブい感じに乏しい。