実家に1人で暮らす母は、もう自分の買い物もできなくなっている。

切ないのが、家にあるもので、代用しようてしていること。化粧する気はあるみたいだけど、眉描くやつがないとか。

ヘルパーさんと買い物へいっても、買うものを忘れてしまうのか、うまく手に入らないらしい。


すぐ、足りない物を実家に届けたい気持ちも湧くが、一方で私の娘時代に何も教えてくれなかった癖に…とも思う。


生理用品の使い方は、友達の姉さんに教えてもらった。

いざ、母にナプキンがほしいというと、渋々三つ四つ渡された。毎月こうだった。足りない分はどうしていたのか思い出せない。

肌着に関してもそうだった。 

友達に指摘されて、もう大人のようなのを着けることを知った。ナプキンを分けてもらう感じで、しぶしぶ自分のお下がりを渡してきた。そういうものだと思っていた。


私は高校に入って初めてお小遣いを貰った。

それまで、本を買って読むのも、買いに行くのも、母に頼まないと出来なかった。いきなり自由になった気がしたのを覚えている。