前回「セメント抵抗でダミーロード(2) ~組み立て~」で、はんだ付けまでは終了です。

 見た目は、以下の通りで一応は完成。

 

 

 セメント抵抗 20ワット500オーム×10本を並列接続です。

 合成抵抗は50オーム。

 さて、どんな特性なのか、アナライザで測定してみます。

 

1.9MHz帯、3.5MHz帯は問題なし。実用レベル

 「NANO VNA」で測ってみると、3.5MHz帯では51.53オーム。SWRは1.3。

 3.5MHz帯では問題ない特性ですが…。気になるのはSWRのグラフが右肩上がりなこと。

 

 

 7MHzは残念な結果に

 7MHz帯では、次の写真お通りでSWR1.7。この値だと、ダミーロードとしてはよくありません。実用的ではないので、使えません。

 

 

 

 前回作った酸化金属皮膜抵抗のものとは特性が全然違います。

 

 

 ただし、この時点でも収穫はありました。ダミーロードを作るなら酸化金属皮膜抵抗を選ぶのがよいということの検証です。

 百聞は一見に如かずということで、いい経験にはなりました。

 

 セメント抵抗はHFのローバンドならダミーロードとしても使えますが、せっかく作るのでしたら特性はブロードな方がいいので、普通は選択肢としては考えない方がいいですね。

 なお、大パワーでHFローバンドオンリーという方は、コスパ的にはセメント抵抗は「アリ」ですね。

 

まだ終わらない

 さて、セメント抵抗のダミーロードですが、せっかく作ったので、もう一工夫することにします。

 スミスチャートの抵抗値を見ると、7MHz帯で58オームあります。ということは、8オーム分を補正すれば、7MHzでも使えそうですね。

 ですので、取り急ぎ抵抗を増やしてみました。手持ちの380オームを追加すると、ちょうど7MHzで合成抵抗値が50オームにちかくなります。

 SWRも1.4を示しました。

 ということで、次回はワット数をそろえて390オームのセメント抵抗を入手して追加してみます。

 

~ Aki . K ~ 

 『セメント抵抗でダミーロード(4) ~抵抗値は良好でも~』セメント抵抗でダミーロードはできるのか? HFならセメント抵抗でも通用するという話に興味を持って、実験してみました。  前回「セメント抵抗でダミーロード(…リンクameblo.jp

 

 

 

 

 

↓ 本も機械も、家に届きます ↓