コロナワクチン接種が一気に進んで死亡率は改善したのだろうか。確認のため下表により東京都の8、9月の感染者と死者数を比較してみたい。

 また、東京都の発表で気になっていたことが、特に若い年代の死亡者で、陽性診断が死亡当日や後日となる例が頻繁にみられること。こちらも調べてまとめてみると、東京で10、20代のコロナ死とされていたものの多くは事実でなかったことが分かった。

 

■1ヵ月でワクチン接種者数倍増。でも小さい死亡率の変化

●21年9月・東京都の世代別コロナ新規陽性者と死亡者数・死亡率(8月分との比較付き)

年代

コロナ

陽性者数

死亡者数

死亡率

ワクチン2回接種済率(各月1日時点)

19

5938

0

0%

12%

18804

1

0.01

1%

20

8238

1

0.01

21%

38831

2

0.01

3%

30

6162

1

0.01

25%

25758

18

0.01

4%

40

5119

9

0.2

32%

20340

33

0.2

7%

50

3548

12

0.3

44%

14122

95

0.7

11%

60

1300

26

2.0

74%

4058

80

1.9

50%

70

867

36

4.2

86%

2035

117

5.6

76%

80

670

38

5.7

86%

1658

203

12.2

77%

合計

31842

123

0.39

40%

125606

549

0.44

22%

死亡者は9(8)月中に陽性診断を受け、後に亡くなった人をカウントした。

 10月末の陽性者加除追加発表の数値及び、報告が11月以降の8、9月死亡者は未反映。

 

【考察】

 ワクチン接種者は倍増したが、死亡率は0.4%前後で大きな変化はないという印象が強い。

 特にワクチンが大きく効いてくる時期のはずの60代が悪化しているのはなぜなのか。

 70代以上は改善しているようで、感染者数の減少率は他世代より悪い。重症化予防は保つが感染予防は頭打ち状態かも。

 若い世代は、元の数字が元だけに大きな変化はないのは当然か。接種率70%になろうが変わらないのだろう。

 

■20代以下のコロナ死、10万分の1レベル?30、40代でも発表数の25%はコロナ死ではない?

 続いて、60代以下死亡者の陽性診断時点の集計結果を次にまとめる。7~10月の4ヵ月間を対象に集計した。

 

●コロナ死亡者の陽性診断日別集計データ

(東京都の21年7~10月死亡者報告分を陽性診断日別に区分した)

陽性

診断日

死亡日前

死亡

当日

死亡

後日

10

0人

1人

(100%)

0人

1人

20

(50%)

(50%)

30

17

(74%)

(17%)

(9%)

23

40

41

(77%)

(8%)

(15%)

53

50

116

(79%)

(6%)

22

(15%)

147

60

124

(88%)

(4%)

11

(8%)

140

 

【考察】

 目立つのが10、20代の分布。10代1名、20代4名が亡くなっているものの、それが全員、死亡当日または後日に陽性診断であること。これをさらに詳しく調べてまとめると以下のようになる。

 

〇10代、20代の死亡経緯など詳細

診断日

死亡日

経緯

10

810

810

事故で外傷を負い死亡。事後検査で陽性

 

 

 

 

 

20

87

86

事故で外傷を負い死亡。事後検査で陽性

87

87

心肺停止で救急搬送後死亡。後に陽性。死因不明

927

927

事故で外傷を負い死亡。事後検査で陽性

1010

107

事故で外傷を負い死亡。事後検査で陽性

 

※対象外の11月1日に次の発表があった。

 

20

9月16

9月12

住所不定のネットカフェ生活者で、警察が遺体を発見。事後検査で陽性判明。肥満体型男性で、死因はコロナ感染の模様。

 

※の事例や他県で自宅療養の20代死亡例もあるので、コロナは舐めずに症状を感じたら素早く適切に行動しなければならないが、東京都では、時々大きく報じられた10・20代のコロナ死報道はミスリードで、実際のコロナ原因の死者は皆無に等しいと言っていいだろう。

 20代以下は感染者約10万人でも、まともならコロナで死ぬことはない。ワクチン接種後死亡は、全国で少なくとも10代4人、20代で15人が報告されているのに。

 

 30,40代でも死亡当日または後日に陽性診断が25%前後もいる。高齢者のように症状が出れば検査を受ける方が大多数のはずなので、あまり考えたくないが、これらはコロナ死ではなく無症状感染者の事故や自殺であるものが多いと思う。

 若い世代のコロナ死亡率は2割くらい水増しがあり、本当はもっと低いのではないだろうか。

 意図的放置の過剰な死亡率に恐れを感じ、必要性の乏しいワクチン接種=被害者発生につながっているのなら、理不尽だ。

 

*20代は昨年1名(力士)が陽性診断後、亡くなっている。文中※のとおり、今年11月1日にも死亡後陽性判明の20代の死亡発表があった。