〜2022年10月5日〜 

4時55分

母に最後のラインを送ってから 


私の心臓は止まった


早朝で、産婦人科の先生は
ベテランの人が1名、新人が1名のみ

助産師さん、看護師さんたちも
必死に蘇生の為に動いてくれたそうだ



私の心臓は停止から12分後に再開した


心肺停止から1分以内に蘇生されれば95%救命されるが、5分経過すると救命率は25%になり、8分が経過すると救命の可能性は極めて低くなる。


そんな中、奇跡だった


しかし、心拍再開しても
娘はお腹の中、私の出血も止まらない 


帝王切開は母体優先で動いていたため
行われなかった 


何分経ったのかは分からないが 
娘は吸引分娩で産まれ産声は無く
新生児仮死状態だったそう。



私は会陰を縫われたあと、
すぐに大阪で1番大きな病院へ救急車で搬送された 


病院に着いてからは
すぐに止血するための手術が行われた 


夫が病院に到着し 
管が沢山通った私に手術前最後の面会


亡くなる可能性もある、
奇跡的に目覚めたとしても、障害が残る可能性がある。と言われたそう 


そんな中、子宮周りの血管を切る手術をしたが血は止まらず、子宮摘出をしなければ命は助からないと言われた夫 


私の命を助けるために子宮摘出を決断 



その後、無事に手術は終了 



私の命は、助かった。



心停止の原因は、後に羊水塞栓症だろうと
言われた。


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初めに、この話を夫から聞いた時は
本当に理解が出来なかったし

夢だと思いたかった 


羊水塞栓症なんて、
2万〜8万分娩に対して1件程度の発生確率.... 


産んだ病院では10年に1回あるかないかと言われた


死産に続いて、
なぜこうも最悪なクジを引いてしまうのか


原因は不明 


でも、こんなに不幸が続いたら
もはや偶然とは思えない


自分でも羊水塞栓症については
沢山調べた

帝王切開/ 母体の高齢 /多胎妊娠 / 常位胎盤早期剥離/ 前置胎盤 / 子宮破裂 / 誘発分娩 

など、羊水塞栓症のリスクが上がることは
どれも自分には当てはまらなかった。



本当に悔しい 

どうすれば防げたのだろう

考えても、時間は戻れない 

もう子供は産めない

こんなにも楽しみにしていた出産


娘の元気な産声を聞いて 
カンガルーケアをして
産院の美味しいご飯食べて 
セレモニードレス着せて退院 


思い描いていたことは何一つ出来ず 


ただ

悲しい、辛い、悔しい、苦しい



そんな感情ばかり頭の中を巡った 




入院中、大部屋で

自分だけが泣いていた