飲食業界の経営コンサルタントに塩﨑俊樹さんという人がいます。最も得意とする分野は「人が辞めないチームをつくる」ということですが、これは彼自信がV字回復することができた実体験と、今日のライフスタイルに基づいているものです。
それは「ブログを毎日1更新」することです。つまり、毎日ブログを書き続けるということです。2013年7月17日にスタートして、2016年4月13日に連続1000日を達成、2017年9月20日に連続1500日を達成し、現在も継続しています。これによってさまざまスピリチュアルな現象が生まれ、さまざまな法則をつくり上げることができるようになりました。
これを継続することはとても根気が必要です。書くための話題を毎日つくり、それを書くことも苦痛です。彼の場合はブログを書くために「1日3時間」を費やしているとのことですが、その時間を毎日つくることも大変なことです。
では、なぜ彼は「ブログを毎日1更新」を決心することになったのでしょうか。
塩﨑さんはごく普通に人生を歩んできたのですが、失敗を繰り返していました。それは「成功すること」にあせっていたからです。
まず、学生時代の就職活動でつまずきます。就職したい業界を定めておらず有名企業を回りますが、80社以上を訪問しても内定が取れません。最終的には住宅メーカーに就職できましたが、先輩たちから理不尽なことを強いられます。
次に、外食企業に就職します。彼は学生のころからこの業界の「人と接する」という部分に愛着を抱いていました。入社して現場に配属された彼は、副店長の当時に店長と本音でぶつかり合いながら強いチームをつくり4カ月間で売上を1.5倍にするという伝説をつくりました。
そして、「強いチームをつくる」ということに自信を抱き、研修担当に着任しました。ここでは主に加盟店の店舗立ち上げを担当するようになり、ますます自信を確信していきます。
しかしながら、いつしか、その自信は上から目線の乱暴な態度になっていました。ある加盟店の立ち上げでアルバイト研修を担当していたある日、同店の店長からこのようなことを言われました。「あのエラそうにしている塩﨑という男を辞めさせないと、私達アルバイトは全員辞める、と言っている」と。彼は大きなショックを受けました。
ドラッカー教授の教え
次に就いた職業はWebの広告営業です。彼はこれまでの自分を振り返って、「自分を変える」行動を取りました。目標を掲げて、それを毎日唱えました。それによって、会社で営業トップを取ることができました。そして、結婚することができました。
そんな中で、外食企業当時に研修を行った加盟店の社長から電話がかかってきます。内容は「一緒に研修事業をはじめよう」ということでした。そこで彼は、その社長の下で研修セミナーの講師となります。
その会社はパチンコホールが主たる事業で、他に飲食事業も行っています。その中で立ち上がったばかりの研修セミナー事業は最初の一年間はうまくいきました。しかしながら、だんだんとお客さまは離れていきました。理由は、「研修を自社でできるようになった」ということです。
そこで、彼は事業を再生するために悩み、そして行動をします。
その過程で、ドラッカー教授の教えに出合いました。これが、彼のターニングポイントとなります。
ドラッカー教授の教えで最も感銘を受けたことは「5つの質問」です。
① われわれのミッションは何か
② われわれの顧客は誰か
③ 顧客にとっての価値は何か
④ われわれにとっての成果は何か
⑤ われわれの計画は何か
そこで彼は、自分がお役に立ちたいと思っている世界は飲食業であると定めて、飲食業の最大の悩みである「人材不足の解決」を自分の存在価値として決断しました。
その情報を発信する方法として「ブログを毎日1更新」することを考えました。根気がいる取り組みであることは想像できましましたが、継続することを決断しました。
毎日継続することで回りが変化していく
これをはじめた当初、小さな変化があることに気付きました。それは5ないし15程度ですがアクセス数が増えていることです。
そこで、同じような活動を行っている人からアドバイスをいただきます。それは、「成果を挙げていくために大事なことは、質の追求ではなく、量をこなしてくこと」ということ。量をこなしていくことで質が良くなっていくということです。
こうして、ブログを毎日1更新することによる「90日間」の法則が生まれました。
「100日目」――この段階でファンができました。それは彼の奥さんのお兄さんの奥さん、つまり義理のお姉さんですが、「毎日ブログを読んで、楽しみにしているよ」という。それまでどのような人が自分のブログを読んでいるのか分かりませんでした、リアルな存在に感動しました。このほか、外食企業、パチンコホールから相談をいただきました。
「180日目」――初めて応援者ができました。この方は会社経営者ですが、飲食業界の人をたくさん紹介していただき、それがコンサルティングの仕事につながりました。
このころからブログのテーマとする飲食店の見方が変わってきました。これまでは店の「弱み」ばかりを見てきましたが、「ここがすてきだな」という感覚で捉えるようになりました。
「300日目」――周りから評価されるようになりました。特に当時勤務先の社長が彼のことを称えてくれました。社長はあるセミナーで「成功する人は、一つのことを長く継続している人だ」ということを聞き、「それは塩﨑さんのことだ」とひらめいたのだそうです。
「500日目」――ターゲットを絞り込むことにしました。ブログを継続したことで生じるさまざまな現象は相変わらずですが、これまでのテーマである「人が辞めていく飲食店経営者の解決をお手伝いする」ということが大雑把に感じられ、より具体的にしました。それはこれまでのコンサルティング活動で最も多く遭遇した「3店舗の壁」です。つまり、2店舗の段階で足踏み状態になっている経営者が多いのです。そこで、テーマを「本気で10店舗を目指している飲食店経営者」を想定するようにしました。
「900日目」――退社して独立しました。800日目あたりから「自分らしく動く」ことを感がえるようになり、「離職予防診断」「お店の強み活用診断」というサービスを用意して仕事の依頼に精一杯応えました。
「1000日目」――この段階では、ブログの話題が2カ月分程度と蓄積されるようになりました。ブログはお店の強みを見つけてそれを活用することがテーマですから、それを感じるままに写真もどんどん撮ることができて、文章もすらすらと書くことができます。
このように彼は「ブログを毎日1更新する」ことで、人生をV字回復すると同時に、唯一無二のポジティブな人間像をつくり上げているのです。
■塩﨑俊樹さんの電子書籍『愚直に続ければ光が見える~ブログ1000日の全記録』(エーアイ出版発行)は、ここをクリックすると無料で読むことができます。
この記事を書いた人
『夢列伝』編集長 千葉哲幸
外食記者歴35年。2017年4月エーアイ出版『夢列伝』編集長に就任し、夢を語り、それを実現するために行動し、日本を元気にする人に出会うべく東奔西走。
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