本日西宮の本部にて臨時の役員会を開催し、昨年末に獣医さんのアドバイスに従い話し合いを続けていた議案に付いて話し合いを続けていましたが、本日役員の意見が纏まりましたので結果をご報告させて頂きます。
議題は大きく分けて以下の3つです。
①真っ先に話し合ったのは、月齢が2ヶ月を過ぎてしまうと、里親様の挙手が激減し、譲渡のチャンスが(普通のご家庭で普通に幸せに成るチャンス)奪われてしまう。
②里親募集に至るまでの流れ(感染症に感染した子を譲渡せず、里親様のリスクを減らす方法)
③譲渡諸費用(愛の肉球基金)に付いてどの様に里親様に理解して頂くか?
①に着きましては愛の肉球会の目的は、一般家庭の家族に迎え入れて貰い終生家族の一員として過ごし一番平凡な「幸せに導く」事を目標に活動しておりますので、チャンスを奪ってしまうのは何か違うと意見が纏まりました。
それを踏まえて
②の議題に進みました。
現代は感染症の潜伏期間(潜伏期間が長い感染症も在りますが、凡そ2週間と言われています)を3週間と仮定しその期間を問題なく過ごした子は、最後に血液検査などを行いワクチンの接種をしたうえで里親様の募集となります。
これだと、譲渡後の里親様リスクは減らせますが、挙手が激減するのでは本末転倒ですので、
感染症の子を早期発見し、これまでと同じ様に里親様のリスクを減らすには、
山口県の野犬に多い感染症は、バベシア症・パルボウィルス感染症・ジステンパーウイルス感染症です。
これを譲渡前に見付け、里親様のリスクを減らすには、
バベシア症に付きましては、血液の赤血球・血小板の検査、減っていれば、バベシア原虫の検査に進む。
これで90%以上はバベシア症を発見できます。
パルボウィルス感染症に付きましては、検査キットによる検査の場合30%~40%の子が検査をすり抜けてしまうと報告されていますし、潜伏期間が短いので、これまでと同じ様に健康観察を1週間行う。
パルボに感染していてもバベシア症の血液検査と同じ様な結果が出るので、キットによる検査と健康観察を1週間行うことで、すり抜けは90%防げるとの獣医さんのアドバイス通り行います。
これで、健康観察期間は3週間から1週間に短縮できますので、譲渡のチャンスは残してあげれると思います。
③に付きましては、愛の肉球会の基本的な考えかたとして、保護活動を理解し、保護犬を理解してくださる人に命のバトンを引き継いで頂くのが一番良い方法との考えから、高額な医療費を必要とした子も、全て同じ条件で里親様に譲渡したいとの考えで基金を一律にさせて頂いて居ります。
愛の肉球会の保護活動に必要な費用を計算し、一律で里親様に運営管理費の基金をお願いしています。
保護活動を理解して頂けない人が本当に保護犬を理解して頂けるのか疑問です。
従いまして管理運営費が赤字の間は、このままの金額でお願いする事に決まりました。
黒字に成るようなら、即刻基金は改正します。
保護活動を理解して下さいます里親様に基金のお願いをするのが一番理に適っていると思います。
私たちは命を里親様に繋ぎ幸せにしてあげて欲しいとの願いをこめて、感謝の気持ちと共にお届け譲渡に向かっています。
その気持ちが生死を彷徨っていた3日後にお届け譲渡に迎わせたと考えています。
文章にしてお伝えするのは難しいですが、ご理解お願いします。
この様な対策法を公表すれば、直ぐに野犬ビジネスの人たちも追随しますが、野犬たちの命を守れるなら幾らでも真似をして下さい。
コピーは所詮コピーです。
【追記】
役員会より帰宅し、急いでご報告させて頂きましたので、次の議題に付いてのご報告が抜け落ちておりましたので、
追記させて頂きます。
④病歴の告知
④に関しましては治療済みの場合、告知義務は無いそうですが、愛の肉球会では、譲渡させて頂きます子の全てを理解したうえで、迎え入れて欲しいので、これまで通り、判明している病気に付きましては告知する事に成りました。
週齢の小さい子を欲しい方は、動愛法に基き、引き出し報告後同に血液検査(赤血球の数・血小板の数)を行った後、48時間後には里親のお申し込みを受け付け開始しますので、お申し付けくだされば譲渡可能とします。
ただし、全てのリスクは里親様に負って頂く事に成ります。
血液検査でバベシア症とパルボウィルスのリスクは減らす事は出来ますが、その他のリスクは残ります。
その他のリスクとは、これまでの経験上、
原因不明のホルモンのバランスが崩れて身体が大きくならない子も居ました。
消化器系に問題があり容態が急変する子も居ました。
体内寄生虫(コクシジウム原虫・サナダムシ・回虫)オンパレードでした。
細菌性腸炎・ウィルス性腸炎を発症する子も多々居ます。
免疫力低下により皮膚疾患を発症する子も多々居ます。
この様なリスクがあります。
どの病気も死に繋がります。