犬を飼育するなら、保護犬を迎え、1匹でも救ってあげたいと考えてくださいます里親様が増えつつあります。

しかし、飼育や躾が困難な野犬の成犬を視野に入って居ない方が多いです。

殺処分されているのは成犬がほとんどです。

その子達を視野に入れて検討してあげて欲しいです。

確かに、野生の世界で生まれ育った子を迎え入れるには不安とリスクも多いです。

真っ先に考える不安は、

★嚙まないか?

★なついてくれるか?

★躾ができるか?

★共存共生ができるのか?

この不安を取り除く方法は、一定期間以上保護団体で保護された子で、ある程度性格など把握できた子を引き取る事で、不安とリスクの軽減はできるかと思います。

正直私達保護活動家でも野犬の成犬を引き取る時は、不安は在ります。

触るだけでも細心の注意を払いながら触れ合います。

引き取って来て最初にする事は、敵ではない事を話し掛けながら、ダニの駆除です。

1匹づつマダニを除去して行っている最中に大半の子は、落ち着いて来ます。

油断大敵で耳ダニを撤去中にガブリと嚙まれる事が多いです。

この第一関門をクリアしてくれた子は、自分のお世話をしてくれていると理解してくれるのか?攻撃性が無くなります。

しかし野生の本能で急に触りに行くと口を持って来ます。

何をするにも、話しかける事が大事です。

人間は犬の言葉を理解できませんが、犬は必死で理解しようと頑張って覚えてくれます。

 

殺処分が無くなればと考え、保護犬を迎えると言う方は、成犬も視野に検討お願いします。

 

私が最初に周南健康福祉センターから子犬と一緒に救助した成犬(チエちゃん)は、当時の施設内の私が生活していた3帖の部屋で放し飼いで育児をして貰っていました。

その当時、獣医さんや保護団体の方や神戸のセンターの職員から生粋の子育て中の野犬を放し飼いするなんて危険過ぎると叱られましたが、私がチエちゃんを信じてあげないとチエちゃんも私を信じてくれないとの何の根拠も無い独自の考えで寝食を共にし、チエちゃんと一緒に子育てをしました。

チエちゃんは後ろ足に障害が看られたので、譲渡対象から外し、私が引き取ると決めていましたので、自由にさせていました。

引き取って2ヵ月後辺りから、私の食事中は横に来て座って離れなく成っていました。

この時既に、チエちゃんの子犬は全て譲渡済みでした。

私の食事中、横に座座りお零れを貰う様になってから、数日後に私の布団に入って来て寝るように成りました。

此処からは、子犬から飼育していた子と同じです。

躾けは苦戦しましたが、排泄場所も何度も言葉で繰り返し教えました。

お散歩に連れて行くと足が悪いので、オシッコとウンチを済ませると座り込んで抱っこを要求してきますので、お散歩は行きは歩いて帰りは抱っこして帰ります。

今でも、朝・昼・晩の食事には私の横から離れません。

私が疲れて横に成れば、必ず添い寝してきます。

犬と言うより私のお嫁さんです。

そのチエちゃんも10歳を超えましたが、

元気そのものです。

耳掃除・爪切りも・ブラッシングも普通に出来ます。

この子の様に、飼育が簡単と思われる子も沢山居ます。

センターから引き取る時は、全て自己責任でリスクを背負う事に成りますから、迎え入れるのはハードルは高いですが、

保護団体に一日ボランティアとしてお手伝いに行き、この子ならと言う子を見つけて迎え入れて上げてください。

保護団体だけで全ての成犬を保護する事は不可能です。

是非とも成犬の迎え入れも視野に入れてあげてください。