動物保護団体は町の便利屋さんでは在りません。

「近所に住み着いている野良猫を捕獲して保護してあげてください」

「飼い犬が逃げ出して迷子になったので、探すのを手伝って下さい」

「野犬が、子供の通学路に出没する様になり、危険ですので捕まえて下さい」

要望はさまざまです。

しかし、保護団体は街の便利屋では在りませんので、全てのご要望を受け入れる事は出来ません。

愛の肉球会には、愛の肉球会が決めた活動に則って保護活動を勧めています。

中には、「寄付金・助成金・補助金で活動しているなら、市民の要望に応えるべき」などと勘違いも甚だしい事を言う人もいます。

あくまで、保護活動者は無償のボランティアです。

愛の肉球会では、誰一人として報酬等受け取っていませんし、役員もスタッフも全員無償で頑張っています。

 

これまでで、一番驚いた要望は、

「犬が車に轢かれて怪我をしているので、助けてください」と深夜2時過ぎに一報が入りました。

場所をお聞きすると、山口県長門市との事でしたので、救助に駆けつけれる距離ではないので、近くの病院へ連れて行ってあげてくださいとお願いすると、

「こんな時間に診察してくれる病院なんて在る訳無いでしょ」

「治療してくれる病院を教えろ」

「費用は支払ってくれるのですか」

???

逆に私が駆けつけたとしても、同じ事が言えますよね。

実は神戸市に施設を置いている時に、騙された事があるのです。

この時も、同じ様な電話が入り、近かったので、駆けつけ病院へ連れて行き治療を受けさせたあと、通報者が私が保護しますと申し出てくれたので、お願いしましたが、後から、この人が飼い主だった事が判明しました。

そうです、治療費を騙し取られただけです。

当会の施設から長門市までは、100km以上離れていますし、2時間は掛かると思います。

また、神戸市の様に深夜診察してくれる病院も無いと思います。

愛の肉球会は兵庫県に本部を置く保護団体です。

山口県の殺処分問題を解決すべきために、施設を平生町に置かせて頂き、活動している団体です。

地道に頑張ってきた事で、平生町民や近隣の市民の方には受け入れてもらい、色々と情報も頂き少しは地元の事を把握出来ていますが、100km以上離れた長門市の事は右も左も解らないです。

地元で、保護活動をしている方に相談して頂くか?病院を探して連れて行くか?警察に連れて行くしか方法が無い旨をお伝えしまして電話を切らせて頂きましたが、

最後に

「こんな時間に応対してくれる保護団体や保護活動者が居るわけないでしょ」と逆ギレされました。

・・・???応対してきた私も、保護団体の一員で、保護活動者ですけど!の世界でした。

少なくとも愛の肉球会は人間の為に活動しているのでは在りません。

不幸な子を1匹でも救うために日夜寝る間も惜しんで活動しているのです。

平生町で交通事故で怪我をした『ラッキー』君の事を知っておられるようでしたので、

何とかしてくれるかもとの思いで連絡を下さいました可能性も在りますが、『ラッキー』君との決定的な違いは、直ぐに現地に掛け付け対応できるかできないかだと思います。

平生町から長門市に向かうには高速道路も通っていませんから、いくつもの峠を越えて行く事に成ります。

往復して帰って来たら朝に成ると思いますので、対応して下さいます獣医さんもいるかと思いますが、2時間以上も怪我をしている子を搬送するなんて難しいですよね。

保護団体を利用して頂くのは喜ばしい事ですが、便利屋さんの様になんでも対応してくれるとは勘違いしないで頂きたいです。