生後2ヶ月齢を過ぎてしまうと、里親様の挙手が激減する悲しい現実に苦難の連続です。

生後2ヶ月齢以下の小さな子犬は欲しいが容態が急変し急死するリスクも背負いたくないという里親様が多い様に思います。

愛の肉球会では、里親様に譲渡後に容態が急変して急死してしまうと言う悲しい思いをさせたくないとの思いで、センターから救助した子の健康管理を、感染症の潜伏期間とされます、2週間~4週間行っています。

センターに捕獲収容される子は、おおよそ4週齢から6週齢の子が多いです。

そこから、健康管理期間を足せば、2ヶ月齢は確実に超えてしまいます。

これまで数多くの子を救助し容態が急変するの子のデータを持ち合わせていますが、大体2週間~3週間くらいで容態が急変する子が多いです。

容態の急変と申しましても、8割以上の子は下痢・嘔吐などの消化器系疾患です。

これまでのデーターでは、ウィルス性腸炎・細菌性腸炎と診断されインターフェロンを処方する獣医さんと抗生物質を処方する獣医さんに分かれますが、亡くなってしまう子が多いのです。

 

このデータを下に愛の肉球会では、長い子で4週間は健康管理を行います。

この選択が間違いだとは思いません。

なぜなら、手探り状態とは言え、対処法もわかって来ています。

 

センターから救助し、健康診断を受けさせ直ぐに里親探しを開始し譲渡してしまえば、里親様の下で体調を崩す事に成るかと思います。

病院へ連れて行っても、ウィルスも細菌も見付からないでは獣医さんも打つ手は在りませんから、死を待つだけと成ってしまいます。

譲渡後に亡くなったのは里親様の管理責任だから、愛の肉球会は無関係等と無責任な譲渡は出来ません。

その代わり、愛の肉球会で亡くなる子は、ほぼゼロに成ると思います。

この譲渡後に亡くなる子が多くて周南健康福祉センターの子の救助を辞めてしまった団体も複数在ります。

 

団体の管理下で亡くなれば、「医療に掛けていない」などと誹謗中傷の嵐です。

運営面でも、亡くなってしまえば、餌代・医療費などの経費の回収が困難に成ります。

それにプラスして火葬代などの経費が上乗せされます。

譲渡を急げば、里親様の下で体調を崩し亡くなります。

そうなれば、里親様からクレームの嵐にあう事が想定できます。

 

生まれて来て、約一ヶ月は母犬に育てて貰い、

次の約一ヶ月は愛の肉球会で健康管理をして貰い、

寿命が尽きるまで里親様の家族として一緒に暮らすのが、ベストだと考えています。

 

しかし現実は、残酷で2ヶ月齢を過ぎた子は、見向きもして貰えないのです。

 

確かに子犬には社会化期と言うものが存在しますが、この社会化期は愛の肉球会の施設内でスタッフとのふれあいを通じて信頼関係を構築させています。

人間は敵ではなく甘えることの出来る相手と認識してくれていると思います。

これまで譲渡させて頂きました多くの里親さまからは、早い子だと譲渡したその日の内に甘えてくれる、

遅い子でも、3日以内にお家に自分から近付いてくれる様に成った。

愛の肉球会のスタッフに大事に育てられていたのが目に見えて解るとお褒めの言葉を頂戴しています。

 

愛の肉球会では、誹謗中傷・揶揄されながらも、この消化器系疾患と戦い続け獣医さんのアドバイスも取り入れながら助ける方法を見付け出しつつあります。

下痢が・嘔吐が始まれば、直ぐに消化器系に負担を掛けずに必要な栄養を与え、消化器系に負担を掛けない、

下痢嘔吐が始まれば、低血糖症もしに至りますので、濃度の高いブドウ糖を定期的に与える。

 

これまで数多くの子を看て来たからこそ、1匹1匹に合わせた対応ができる事だと自負しています。

この方法で下痢・嘔吐から回復した子が数多く居ます。

実際にいま保護しているこの中にも下痢・嘔吐から生還した子も居ます。

 

一度も体調を崩さずにスクスク育った子で、推定月齢4ヶ月の子は既に、10kg前後の体重ですが、

同じ分量の餌を与えていても、推定月齢4ヶ月の子は5kgも在りません。

 

まさにこの差は何ですよね?

 

この体重の少ない子も、血液検査などの健康診断では一切の異常は見付かっていません。

身体の小さな子は、原因不明の下痢・嘔吐だけです。

その症状が治まってきたら身体もドンドン大きくなり、体重もドンドン増えています。

 

正直言って、亡くなった子の医療に掛けている証拠、診療明細書等をこの場で晒しせば簡単に医療に掛けている証拠と成りますが、

晒された獣医さんはどうなると思いますか?

その様な事をすれば、診察してくれる獣医さんも居なくなってしまうでしょうね。

 

譲渡後直ぐに亡くなるリスクを背負いたくない里親様は、健康管理のされた子を譲渡して貰うのが良いかと思います。

亡くなるリスクを背負ってでも小さな子犬が欲しい人は、健康管理の行き届いていない子を譲渡して貰って下さい。

どちらを選択しても全ては自己責任です。

 

愛の肉球会も、里親様の需要に合わせて譲渡すべきか?

考える時が来たと思います。

 

皆様のご意見をコメントかDMでぜひお聞かせ下さい。