2022/12/17記事会談 | あいのブログ

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「休載多すぎ」な名作マンガ3選 「無理に描けと言えない」理由も

マグミクス 2022年12月17日 15時10分

■休載が長すぎて「完結する?」と心配されがちなマンガとは?

 アニメ化も決定している人気マンガ『【推しの子】』のキャラで、漫画家の吉祥寺頼子先生が「基本的に週刊連載って人間のやる仕事じゃないから!」「脳を週刊用にチューンナップされた兵士がやる仕事だから!」と自虐的に叫ぶシーンがあるように、漫画家の先生たちは過酷な日々のなかで必死に創作をされています。

 なかにはさまざまな理由から休載に入らざるを得ない作品もありますが、読者としては「それでもやっぱり続きが読みたい……」と思ってしまうものです。休載が長いことで知られている『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博先生は、2022年に開かれた展覧会「冨樫義博展 -PUZZLE-」の直筆コメントにて、「あらゆる動作が常人の3~5倍の時間がかかる」ほど腰が不調なことを明かしています。

 それでも、22年11月から「週刊少年ジャンプ」で連載を再開し、読者からは「描いてくれるだけでありがたい」「どんだけかかってもいいから最後までついていきます」と、感謝の声が相次ぎました。

 今回は、他にも多い、なんらかの理由から長期休載、不定期掲載となっており、続きがなかなか読めない人気マンガを紹介します。

●2023年には連載20周年だが、コミックスはまだ11冊:『ヒストリエ』

 マンガ史に残る名作『寄生獣』で衝撃を与えた岩明均先生が、漫画家としてデビューする前から温めていたとされる歴史マンガ『ヒストリエ』は、2022年8月に発売された掲載誌「月刊アフタヌーン」10月号から、「発売時期未定の12巻の作業をするため」という理由で休載に入っています。

『ヒストリエ』は後にアレキサンダー大王(作中ではアレクサンドロス)の書記官となる人物・エウメネスを主人公に据え、彼の波乱に満ちた生涯を題材にした歴史大作です。史実ではあまり記録が残存していないとされるエウメネスの人生が、迫力あるシーンや巧みな伏線回収を交えて描かれています。

 幼少時より恵まれた家庭で書物から知識を得て、神童と呼ばれてきたエウメネスでしたが、義父の死によって出自が蛮族・スキタイ人であったことが明らかになりました。さらに、奴隷として追放された後は船が難破して、たどり着いた村でその危機を救う……という、目まぐるしく展開するストーリーで、世界史にあまり詳しくない人でも、同作に惹き込まれている方は多いようです。

 物語はエウメネスが少年から青年になり、書記官としての才能を発揮するまで進んでいますが、近年は隔月連載になり、一部のコマが下書きのまま掲載されたり、掲載されたとしても10数ページで終わってしまうことも珍しくありませんでした。

 そもそもの物語が壮大な上に、エウメネスだけでなく、アレクサンドロスのキャラクターを深掘りするようにもなったため、完結するにはまだまだ時間がかかるのではないかと懸念する声も見られます。それでも休載のお知らせの際に、岩明先生は「物語全体を確実に『完結』に辿り着けさせるための思案をめぐらしてゆかねば、と思います」「しばらくお別れとなりますが、いずれは再開いたします」と述べており、作品はたしかにラストに向けて動いているようです。

■ファンとしては作者の体調も作品も心配?

アーティストのコラボや原画展の開催など、活動はされている模様。画像は映画『NANA -ナナ-』 スペシャル・エディション(東宝)

●2009年から休載中:『NANA』

 カリスマ性を持ち、メジャーデビューを目指すボーカリストの大崎ナナと、平凡で天真爛漫な小松奈々というふたりの「NANA」が出会い、ひょんなことから同居することとなる『NANA』はアニメやゲーム、実写映画化もされた大人気マンガです。国内はもちろん、さまざまな国で翻訳されており、海外でも愛されています。

 そんな『NANA』は、作者の矢沢あい先生が療養のため、連載誌『Cookie』2009年8月号より休載中。ファンとしては「矢沢先生にはゆっくり休んでほしい」と思いつつも、続きを読みたい気持ちも高まっているようです。

 コミックスの『NANA』は80話まで収録されている第21巻まで発売されているものの、単行本派の人たちは休載直前の「Cookie」に掲載されていた、81話~84話を読めていない状態です。そのため、現在休載直前までのエピソードを読むには、掲載誌をどうにかして入手するほかありません。21巻がナナの恋人であるレンが事故死、お葬式と数年後のお墓参りのシーンで終わっているのも、単行本派にとってはますます続きが気になっている原因のひとつともいえます。

 ちなみに、81~84話ではレンの死後、ショックから話せなくなったナナを支えようと、所属事務所の寮に住み込む奈々の様子や、かつて付き合っていたノブと奈々の微妙な関係性が描かれています。そして奈々をよく思わないノブの現在の恋人・百合がナナに厳しい言葉をかけ、不安そうな顔をするナナのコマで終わっているため、本誌で追っていた人も「この後どうなるの?」とハラハラしているようです。

 2021年に開催された「矢沢あい展」では、矢沢先生からのコメントが発表されたほか、ナナと『天使なんかじゃない』の須藤晃がバイクに乗るキービジュアルが描き下ろされるなど、ファンは喜びを見せていました。矢沢先生本人のInstagramにもイラストが投稿されることがあり、ファンは続きが気になる気持ちは抑えながらも、回復を祈っています。

●あの有名人も完結を危ぶんでいる?:『ドリフターズ』

『HELLSING』などの作品で知られる平野耕太先生が手掛ける、中世のファンタジー風の異世界に召喚された古今東西の英雄たちが、派手なバトルを繰り広げる歴史ファンタジーマンガ『ドリフターズ』も、休載が多いために続きがなかなか読めないマンガのひとつです。2009年より連載開始したものの、連載13年目を迎えた現在発売された単行本は6巻にとどまっています。月刊誌「ヤングキングアワーズ」での連載ですが、2022年の1~12月号を振り返ると、3月号、8月号、11月号でのみ掲載された状態です。

 年単位で休んでいるわけではないことと、休載理由が明確になっていないことから、ファンの間では「絵の緻密な作り込みから時間がかかっているのでは」「もしかして、平野先生が病気なのでは」との憶測も飛び交っています。

 芸能界にも同作のファンは多く、バラエティ番組『アメトーーク』では、有吉弘行さんが好きなマンガとして『ドリフターズ』を紹介した際、「『ドリフターズ』が終わるのが早いか、作者の人が亡くなるのが早いか、そして俺が亡くなるのが早いか」と発言。このように、最新話が常に待ち望まれている状態です。ちなみに作者の平野先生は有吉さんの発言を受けて、SNSで「死ぬまでには終わらせます」と反応していました。

 現在、連載では主人公・島津豊久や仲間たちが素性がわからない謎の人物・黒王との戦闘に挑んでいる最中です。掲載されたとしてもページ数が少なく、やきもきするファンも多いですが、完結に向けて期待も高まっています。

 今回紹介した休載中のマンガは数あるなかの一部で、2010年から休載中の『BASTARD!!―暗黒の破壊神』(作:萩原一至)や、2015年から休載中の『バガボンド』(作:井上雄彦)など、再開が待たれている作品はまだまだあります。作者の創作のペースや体調の問題もあるため、無理に「頑張れ」とは言えないのがファン心理ですが、とはいえ「このまま続きが見られないのは嫌」「たま~にでいいから描いてください」と、待ち望んでいる読者が多いようです。

(田中泉)

記事内容「ヒストリエ、ドリフターズ、ハンターハンター、バスタード、バカボンド.NANAの続き読みたい。」

あい「わかるけどさ。俺も読んでるし。」