先週、うちの会社に勤めている外国人の男性社員(Aさん)が、めでたく日本の永住権のビザを取得しました。
Aさんは日本に来てから、もう20年以上になります。
彼は今までも何度か(?)永住権のビザを取るためにTRYしたようですが、却下されてきたそうです(笑)
あ、笑っちゃいけないか。
先日は彼の永住権取得のお祝いで、みんなで飲みに行きました。
その席でAさんは、仲間から
「こんなヤツに永住権を与えるから日本の国がヘンな外人ばかりになるんだ」とか、
「こんな強制送還ものの外国人に永住権を与えるなんて、外務省は何を考えてんだ!!」なんて、辛口の祝辞を受けていましたが幸せそうでしたね。
日本に滞在する外国人は犯罪行為をしたり税金を滞納したり、その他、何か問題があると永住権のビザは取得できません(当たり前ですけどね)。
永住権どころか普通の就労ビザも更新できなくなったりします。
うちの会社は、今までに外国人の社員が何人も入退社していているので、僕も彼らの就労ビザの更新にはいろいろと協力してきました。
中には、とても真面目な社員なのに、就労ビザが更新できないことがあるんです。
そういう人って、過去に何か問題を起こしたと言うか…言葉は悪いけど、何か悪いことをしているの。
入国管理局が持っている、日本に住む個々の外国人の情報量ってすごいらしいです。
入管はその外国人の、ケツの穴の皺の数まで知ってるんだとか?? あはは
僕は、ビザの申請を却下された社員のために、A4の用紙5~6枚に嘆願書みたいなものを必死になって書いたこともあります。
嘆願書には、
「この社員は、うちの会社に絶対必要な人なんだ!!」
「この社員がいないとうちの会社は潰れるぅ~!!」
…みたいなことを延々と書くんです。
でも、ほとんど却下で無駄な努力になりますが…。
困るのは、入管は却下の理由を教えてくれないこと。
なので、その社員に思い当たることを聞いたりして、次の対策を練りますが、ダメなものはやっぱりダメですね。
話が逸れました。
就労ビザを持っている外国人にとっては、勤めている会社は命綱なんです。
日本で「就労」のためのビザを待っているので、「就労」していないとビザの更新ができない=日本に住めませんからね。
また、ビザにはいろいろな種類があって、「通訳」のピザなら通訳の仕事しかできないんです。
通訳のビザを持っている人は、飲食店には勤められません。
だから、会社の経営側は勤めてくれている外国人には感謝されるような立場なんです。
…が、今回のように社員が永住権のビザを取ると、仕事の範囲の限定がなくなって自由になるんですよ。
そう、どんな仕事をしてもいいの。
そうなると経営側もちょっと複雑な気持ちになりますね。
立場が逆転するような??
今回、その永住権を取得したAさんは、「(会社を)辞めたりしませんよ」なんて言ってくれてるけど、僕としては少し不安になるな…。
Aさんが退職しないように、「嘆願書」を入国管理局ではなく、Aさんに書かなくてはいけなくなるような気がしてきました(笑)