稚児桜 | 書を捨てず 町へ出よう!

書を捨てず 町へ出よう!

本読みながら旅する思考の記録

澤田瞳子さんの作品は、
緻密で華やかなイメージですが
この本に収められたそれぞれのお話も
やはり艶やかな色彩を感じさせつつ
その陰に余韻を残す作品集でした。
最後の作品の葵上は、心を捉えてなかなか
放してくれそうにありません。
読み終えたときから
まるで心の奥に
眩しいものを見た後の残像が染み付いたように
私の中で小さくなったり大きくなったり
しています。