娘と共に『笑う男』無事、観られましたー
いやぁ、きぃちゃんのデアが素晴らしすぎて、感無量まさかの1幕終わって、放心状態になるという…
以下、ネタバレと微毒?ありです
とにかく特筆すべきは、きぃちゃんデア男前な女性とかもお上手な方なのに、想像の上の上をいく儚さと繊細さで、触れたらパリンと割れてしまいそうな薄ーーいガラスのようなデアでした
目が見えていないというお芝居もとても自然で、音で気配を感じようとして、耳を左右に少し傾けたりする仕草や、見えなくて怖いから決して大きく一歩を踏み出さない感じや、グウィンプレンに全幅の信頼を寄せて寄り添って生きてきたからこそ、そばにグウィンプレンがいない時の心細そうな表情とか…言葉では上手く伝えられないけど、とにかく絶品だったことは間違いない
そして、私は、そんなデアに心を掴まれてしまって、1幕早々にマスクがになってしまって、そんな自分にびっくりしたのであります
そして、デアが舞台上に居る場面では、ほとんどデアしか目に入っていないという状況になりましたとさ
だって、何度も言うけど、本当に素晴らしかったんだもの
一つだけ、デアに関してってなったところがあって……
2幕後半、死んだと思っていたグウィンプレンが帰ってきて、喜んだのも束の間、デアは亡くなってしまうんだけど、ん急に
何で
グウィンプレンが帰って来て喜びのあまり、心臓に負担がかかったのか
ってなっちゃって、帰り道、娘に聞いてみたら、韓国版は、そのシーンで
ってならない流れになっているのだと
少し前のシーンに遡って、グウィンプレンがいなくなったことをデアに隠そうと皆がお芝居をするんだけど、結局デアは感づいていて、その時に韓国版では、デアが感情を昂らせて聞いたこともないような大きな声で「ずっと一緒にいるって言ったじゃない」って言うらしいそしてその激昂で心臓に負担がかかってしまい、息も絶え絶えになると…そこで、ウルシュスはデアが落ち着くようになだめながら、膝に頭を乗せさせて、優しく歌いかけてあげると、それを聞きながらデアは眠ってしまう
(一旦、場面は、グウィンプレンのクランチャーリー卿としての生活のシーンに移って)
で、グウィンプレンが戻った時には、デアは目覚めてはいるけど、その前の激昂で弱った心臓が耐えきれなくなって、息を引き取る…
という流れだそうで、いたって自然でわかりやすい
日本版は、デアは激昂しない(少なくとも今日のきぃちゃんデアはしてなかった)ので、ウルシュスの膝の上で寝ているのは、悲しみに打ちひしがれて泣き疲れて…っていう風に見えちゃっててね
だから、私は、急に亡くなっちゃったみたいに感じた模様
彩春ちゃんデアはどうだったんだろうか気になるぅ
なんか、デアの話だけで、長----くなっちゃった
えっと、後は……ウルシュスは、もうお決まりの祐様節で、なんていうか、祐様が演るんだから、ウルシュスはこうなんだっていう説明のいらない魔力のようなものでねじ伏せられた感満載で
普通にデアやグウィンプレンや一座の仲間想いの心優しいお父さんでした
韓国版ウルシュス(ヤン・ジュンモさん)は、もう少し、複雑な感情をお持ちの人物らしいです(娘談)
そして、グウィンプレンに関しては…えっと、あの…何か言おうとすると毒を吐いてしまいそうなので、やめときます
……でも、あの、やっぱり…どうしても一つだけ、物申したいことがあって
初めて、グウィンプレンが白いカツラをつけて、議場へ入っていくところ、あのシーンでのおふざけはダメなんじゃないかと思うの…
あの場面は、グウィンプレンが、自分が家族と離れて貴族として生きて行けば、ウルシュスやデア、一座の仲間をはじめとする貧しさにあえぐ人々が幸せになれる社会を作れるんじゃないかって、一大決心をして特権階級の貴族院の中に、乗り込んでいく大事な場面だと思うのです
だから、強い意志と悲壮感と緊張が入り混じったグウィンプレンであるべきはずなのに、笑い取りに行くってどういうこと
それが、日本カンパニーとしての演出プランなのか、役者個人の演技プランなのかはわからないけど、そこがへらへらしてるから、その後の、貧しい人達に回すべき大金を1貴族に渡すとか渡さないとか議論している議員たちにブチ切れるワイルドホーンさん屈指のビッグナンバー目を開いて にグウィンプレンの気持ちがつながらない
当然、そこがしっかり決まらないから、その次のグウィンプレンが全てを悟るもうひとつのビッグナンバー笑う男 も説得力に欠けちゃうし、そこまでの絶望感を感じ取れないから、最後になぜ、グウィンプレンが死を選ぶのかも釈然としない
すごーーーく、もったいない気がする
あと、死を選ぶ…で思い出したけど、ラスト、亡くなったデアを腕に抱えようとした時、グウィンプレン、ウルシュスの目を見て、うん、と力強く頷いた…そして、それに対してウルシュスも、うん、と頷き、グウィンプレンがデアを抱え上げるのを下から支えて、それ行けーみたいな手振りをしたのだけど、あれはどういうこと
グウィンプレンがデアの後を追うのに納得して送り出したってこと
一緒に逝ってやれ…みたいな
まさかのウルシュスお墨付きの入水だとは思ってもいなかったー
引き留めるのを振り払って…とか、見てないうちにこっそりとかじゃないんだー
びっくりしたなー
…って、こういう感想も、毒吐いてることになるのかな
不快に思われた方がいらしたら、すみません
まぁ、いろいろツッコミどころも多かったけど、今日の大収穫は、お目当てのきぃちゃんデアが、とんでもなく素晴らしかったからいいのー
きぃちゃん、これから、もっともっと大きなお役やいろんなお役やって下さいな
楽しみにしてます