素敵なシーンたくさんあるし、音楽性も世界観もいいのに、私的に、なんか物足りない感がある『レディベス』という作品について、娘といろいろ考えてみた
※以下、内容に触れていますので、お嫌な方はスルーして下さいませ
(あくまでも私見ですが)
☆メアリー女王のプロテスタント弾圧で、国民が苦しんでるシーンがほとんど描かれてない
前半、酒場で、エミリー・レノックスが連行される場面と、後半、民衆を扇動したとして拷問を受けたと思われるトマス・ワイアットが連れてこられる場面くらいかなぁ
なんせブラッディメアリー(血の女王)ですから、処刑に次ぐ処刑で、民衆は震えあがってたはず
さらーっとセリフや歌詞に出てくるだけだと、あまり深刻な感じが伝わってこない…
☆ベスは、♪聡明で真理を即座に見極める賢くするどい人の世の宝…って、アスカム先生が歌っているけど、観てる側がそう感じられるシーンがない
淫売の汚名を着せられたまま処刑された亡き自分の母への複雑な思いや、捕らわれの身である自分の現状を嘆く場面は多いけど、国の現状を憂えているベスが描かれていない
そのせいか、ベスが王座につくことになった時に、これでイギリスが、アスカム先生の言う”愛と平和の王国”に生まれ変わるだろうっていう大きな期待感が沸いてこない
ベスとその近辺だけに焦点が当たってるから、ちょっとスケールが小さいのかも…
もう少し俯瞰で見た国情とかを描いてくれたら、壮大で奥行のある作品になったのかなぁ…なんて
まあ、タイトルが『レディベス』だし、シンプルに捕らわれの身のベスが無事命を長らえて王座につきましたっていうのを描きたかっただけで、そもそもクンツェさんは壮大さなんて描こうとしてなかったのかもしれないんですけど
腑に落ちないことがあると、つい、私ならこうするっていう視点で観ちゃう癖があるので
とにもかくにも、これで、花ベスと育ロビの美しいラブシーンがいつでも観られるのは嬉しいぞー
あ、そういえばね、レディベス初観劇の時、お席が下手前方だったんだけど、なんとこの貴重なラブシーンが、ベッドヘッド(っていうのかな?)にさえぎられて、よく見えなかったのー
2回目の観劇は2階席からだったから、ちゃんと見えたけど、遠いから当然オペラグラス越し
※このお写真は東宝さんPVよりバルコニーのシーン
この後、世にも美しい2人のシーンが…
いやぁ、ホントにここまで美しいラブシーン
なかなかない
宝塚ではあるもしれないけど、生身の男性が演じてるのに、キラキラしてて、透明感あって
いっきゅん… (すみません)