旅行 | 象の夢を見たことはない

旅行

ある持続的な緊張のうちに訪れた土地しか、感慨を持って思い出すことはない。

自分にとって、豊饒な土地は、その土地に出会う前の自分の緊張状態にかかっている部分が、思いのほか多いのかもしれない。旅自身をギリギリなモノとしないかぎり。。


仕事をしていて、かなり限界なことをどうにか無理に形をつけて出た旅先の思い出は、次に仕事で同様な状態になったときの支えになる。体や精神がある一定の状態になったときに持ちこたえられるかどうかは、そんな風な思い出に支えられることは多い。無理なときこそ、旅に出るべきで、暇になったときに出た旅なんて、たいして意味などないのかもしれない。