身体とイメージ | 象の夢を見たことはない

身体とイメージ

身体と精神はイメージで繋がっている。


生まれたときから、あるいは生まれたあとの成長の際に、身体の反射反応の発現の仕方が決定されていく。

別ブログ にも書いたが、身体にも民族層というものがあって、成長時の環境だけでなく、民族的に刷り込まれて発現し易くなっている体の反応の仕方がある。日本人におけるナンバの反応とかがおそらくそういうものの一つだとおもうが、こういう動作レベルでの身体の反応はいうまでもなく、生理的な身体の反応まで含めて、イメージトレーニングで書き換えは可能である。


身体と精神はイメージで繋がっているので、お互いからのイメージによって、お互いの制御が可能である。

前にも書いたが、ヨガや呼吸法など、インドや中国などの歴史が長い国では身体イメージを文章化、図表化できているものがある。気というのがそういうイメージの一つなのだが、要は身体に意識を集中する際に身体の中にエネルギー体をイメージするという方法で、これは、なにもエネルギー体をイメージするとまでいかなくても、動作のイメージや、動作そのものを意識するというところでも一定の効果はある。


たとえば、泳いでいて体が疲れてくると筋肉に乳酸が溜まってきて、動かしずらくなってくるのだが、この際、身体からのあがってきた信号を無視して、たとえば腕の振り、身体を浮かせること、腰でキックを打つなど、練習でおこなってきた体の動きのイメージに集中すると、比較的楽におよげるイメージポイントが出てくるので、それを順繰りにまわしながら、身体全体を使うようにしていくと、楽に、長く、速く泳げる。イメージすることによって身体を制御する。


精神的に不安定なときに、たとえば、人前に立つとあがるとか、緊張すると失敗するというのが続く場合は、身体動作によって、身体のイメージから、精神へという方向で精神状態を制御できる。

緊張したときは、目じり、首筋に力が入ってるので、それを抜くと心が安定するとか、呼吸が浅くなっているので、気をお尻から、頭の天辺へ、頭の天辺からお尻へと身体の前面、後ろ面のちょっと奥を這わせるようにイメージしながら呼吸するとよいとかいうアレである。

眠れないときに、身体の足とか手に熱をイメージすることによって身体が実際温かくなって入眠しやすくするとかもそう。身体のイメージで精神を制御する。

ちょっと鬱だなあ、とかパニックになるとかいう場合の、身体イメージの訓練にヨガなどは一定の成果をあげている。


話は飛ぶが、身体の民族レベルの癖なんていうのも、身体のイメージ訓練で塗り替えは可能である。


これは、当たり前のことなんだけど、忘れていることが多い。

なんか身体の調子がわるいとかいう場合にはイメージで制御してみる。鬱になってるなとおもったときには、物理的に身体の状態を変えてみる、たとえば、呼吸の際、気のイメージを持って呼吸することを5分(自分の経験からだが、この5分という時間がけっこう初心者にはミソみたいだ。訓練すれば短くなると思う)続けるということだけで、ちょっと精神状態をステージアップさせることができる。


体内時計の制御みたいに、たぶんに生理的なものから、ナンバみたいに民族的なものまで、身体の法則性というのがあってそれにあったプログラムをケーススタディで書く、あるいは心や身体の状態に応じたプログラムを作るとかすれば、心の病にも効く、普遍的なよいものができると思うのだけれど。。

森田療法とかまでいかないような、もうちょっとライトなマニュアルが作れないかしら。