小学校に上がる前だか後だか

私は奇怪な人間に成長していく
『人に喜んでもらうなら犠牲は厭わない』

そうは言ってもなにができる
友達の誕生日会に呼ばれても、家が貧しいからプレゼントをあげられない
私が一番大切にしていた、キャラクターのシールをあげたことはいつまでも惨めで残っている

みじめさが婉曲したのだろう
お金がないなら万引きしよう
と子どもながらに思った

それから万引きばかりしだした
親のお金も盗んだ
農協のおばちゃんは見てみぬふりした

万引きしたものを友達にふるまい
気を引いた
友達がどう思っていたかなんて知らない

今でもみじめな思い出である