「江ノ島の時は彼も幸せだったと言っている」


この言葉に

あたしの涙腺が崩壊してしまった。

江ノ島にデートした日

確かに彼は、何度も何度も言っていたんだ。



「幸せだなぁ」と。



何回言ったんだろつってぐらい、何度も

「あぁ幸せ」
「こんな幸せなの久しぶり。ほんとに」

そう言っていた。



そして、夜のイルミネーションの綺麗なシーキャンドルの下のカフェで

「本当に幸せ。こんな日が続けばいいと思ってる」

「愛美と一生一緒にいられたら、俺は幸せだと思う、心からそう思う」

「愛美が俺とどうなりたいのかはわからないけど…」

「俺は……本気で二人の将来のこと、考えてる」

「ディズニーの時はごめんね」



そう言って、キスしてくれた。

あれは本心だったんだ。

あたしは自分に自信がなさすぎて……

そんな言葉すらも、素直に受け止めていなかった。

あたしを喜ばせる為に言ってるのではないかと

リップサービスなんじゃないかと思っていた。

……でも、彼は基本的に

嘘はつかない人だと……あたしが一番良く知ってるじゃないか……。

いよいよ、これであたしの「大欠点」というものが浮き彫りになった。



自信のなさだ。



どんな言葉も、素直に受け取れない。

褒められても、受け取れない。

逆にけなされたら、真正面から信じる。

それはHALだけにじゃない。

他の男があたしに告ってくる度に

「ただヤリたいだけでしょ」と思ってしまう。

告ってこなくても、男から容姿や性格を褒められた時には

「はいはい。リップサービス乙」

と、まともに受け止められなかった。

だけど、今ならわかる。

みんなちゃんと、褒めてくれてたんだ。

しっかりと好意を伝えてくれてたんだ。

HALも、言い難いことなのに

本心を、あたしに伝えてくれていたんだ。

なのにそれを信じきれなかった。

そんなひどい話ってあるのだろうか。

人は言葉にして伝えないと意思疎通が出来ないというのに

それを思い切って言ってくれたというのに

それを信じられなかったなんて、全面的にあたしが悪い……。



彼に龍神がついているという話は、聞いたことがない。

ただ、思い当たる節はあった。

彼は神社とかには全く行かないし

なんなら「神社なんて修学旅行以来だ」と笑っていた。

手水のやり方もわからずに、あたしが教えて

それに倣って頑張っていた。

だけど江ノ島の中にたくさん、神社があるのだけど

ほとんどが、龍神なのだ。

もともと江ノ島という島自体が、龍と弁財天の恋物語が伝えられている。

江ノ島の「龍宮」という神社の参拝でならんでる時。

彼が「ここって龍神なんだ...」

と言ったのを思い出した。

「そうだよー!龍神様は強くてかっこいい神様なんだよー!」

と、あたしは説明をした記憶があるんだ。



神社参拝が修学旅行以来と言っていた彼が。

神社参拝すらしない彼が

「龍神」という神を知っていた……?

という事は、このチャネラーの方の言葉。



「彼は昔、龍神がついてると言われた事がある」

「だから愛美と江ノ島に来たのかと思った」



これは、本当なんじゃないか……!?

嬉し泣きをひとしきりしたあと

あたしの中に棲む、ネガティブという名の悪魔が囁いた。



「連絡が来るというのは別にやり直せるという保証はないだろう?
ただの生存報告かもしれないし、好きな相手が出来たからという報告かもしれない」



心臓がグッと苦しくなる。

確かにそうだ。

連絡が来るだけで、全て上手くいくわけではない。

「好きな人できたからもう二度と連絡しないでね」

「俺、婚約したんだ」

という報告かもしれない。

さっきまで天国にいたあたしは、今もう地獄にいた。



あたし「彼からは借金を返して連絡しようと思っていると言うのは、ポジティブなエネルギーを感じましたででしょうか?(私とやり直したいという気持ち)
それか、単に何してるのかなーというような連絡という感じでしたでしょうか?」

チャネラー「連絡するというのは、つまり、また再会して、やり直したいということですね。
彼は自分を立て直して、愛美さまに恥ずかしくない男になってから、また向き合いたいと思っていらっしゃると、強く感じましたよ」

あたし「あ……!」



今度こそ、ようやく安心した。

龍神の話が本当ならば

彼があたしとやり直したいと思っているのも本当かもしれない!



あたし「ありがとうございます……根っからのネガティブ思考で何度もごめんなさい……。
露天風呂で星を見上げて彼へ感謝の念を送ってたら、その星がなんなのか気になって帰宅し、調べてみるとベテルギウスでした。
彼の好きな曲のタイトルで、カラオケ行くと毎回歌うし、別れる前日の車の中でも聴いてました。
彼と繋がってると思い、幸せでした。
それを忘れていつもマイナス思考に向かってしまいますが、ポジティブになれるように頑張ります!」

チャネラー「大丈夫ですよ。私も昔は愛美さまと同じく、とてもネガティブでしたから。
彼は本当にツインレイ男性そのもの、という感じの、スピリチュアル能力も高く、とても繊細な彼ですね、、、
彼のお好きな歌も、まさにツインレイの関係を現したような、とても素敵な歌ですよね。
彼は経済的に立ち直り、もっと男として自信をつけて、また愛美さまの元に帰ってきたいと強く願っておられますから、愛美さまも引き続き、様々な内面の浄化をされていかれてくださいね。
心より応援しております!」



彼の好きな歌も、まさにツインレイの関係を現したような、とても素敵な歌……?

この人聴いてくれたんだ。

あたしは辛すぎて、別れてから聴けていない。

歌詞もわからない。

急いで、YouTubeで優里のベテルギウスを探して再生した。

 



僕ら見つけ合って手繰りあって同じ空

輝くのだって二人だって約束しただろう

遙か遠く終わらないベテルギウス

誰かに繋ぐ魔法

僕ら肩並べ手取り合って進んでく

辛い時だって泣かないって誓っただろう

遙か遠く終わらないベテルギウス

君にも見えるだろう

祈りが





↓こちらの方の考察







ツインレイとは、簡単に言うと“自分の魂の片割れ”。

ひとつの魂を、特別な使命と試練を果たすために、ふたつに分かれて、この世に生まれる。

それはひとつの魂で学ぶよりも、

ふたつに別れて別々の時代、別の国で輪廻転生を繰り返した方が、学びが早いから。

ツインレイとは単なる「恋愛の運命の人」という認識ではなく

「無償の愛の実践と体現」を地球でする為に出逢う。

だからこそ、恋愛というものを遥かに超えた、

未知なる試練が二人に襲いかかるのだ。

自分たちが宇宙的な存在と繋がり、

お互いの魂の成長と進化をサポートし合う。

そして、宇宙の采配とは、運命がどのように導かれているのかということ。

ツインレイとの出会いは、宇宙の神秘的な摂理によってもたらされる。

それは、まるで魂同士が互いを認識し、引かれるように結びついていくような感覚。

ツインレイは、魂が成長し、進化するために必要な存在。

それは、自己愛や真実への探求、自己成長など、進むべき道を示してくれる存在。

ツインレイとの関係は、ひたすら、成長と学びの場である。

お互いに影響し合い、成長することができるため、日々新たな自己を発見することができます。

ツインレイとの関係は深まるにつれて、二人は自己の内なる闇や未解決の問題に再度向き合うことができるようになります。

それこそが、「サイレント期間」である。

お互いが恋愛の相手として、依存したり、エゴをぶつけ合っていては無償の愛には程遠い。

だからこそ、そうなった場合は宇宙が

「まだまだだね」と再度二人を引き離す。

逃げる側の男性の方は「本物の愛に出逢い、自分が今まで築いてきた価値観が崩れ去る事に恐怖を感じて」

追う側の女性の方は「彼への依存、執着を手放すため。彼がいなくても自分が自分を愛せるという自立した人間になる為」

そうやってサイレント期間が訪れソロ活動を強制的にさせられる。

最終的にお互いが成長できたら、必ず復縁できる。

逆に言うと、お互いが全く無償の愛に気づかず

苦しみに耐えきれず逃げ続けた場合、

サイレント期間が何十年も長くなったり

最悪の場合、「統合リタイア」となる。

お互い、もしくはどちらかが恐怖心、執着心、エゴを手放せなければ再会できない。



優里の、ベテルギウスのサビ。



「僕ら見つけ合って手繰りあって同じ空
輝くのだって二人だって誓っただろう」

「遙か遠く終わらないベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法」

「僕ら肩並べ手取り合って進んでく
辛い時だって泣かないって誓っただろう」

「遙か遠く終わらないベテルギウス
君にも見えるだろう
祈りが」



まるで、ツインレイを現してるかのよう……。

宇宙が二人を引き合せる。

地球上でやっと出会えるようになって

お互い見つけ合って手繰りあって

試練に悲しくて、苦しくても泣いてる場合では無い。

誰かに繋ぐ魔法。

君にも見えるだろう、祈りが。




運命の人として出逢い、結ばれ、今度は二人でたくさんの人たちを救うのは、魔法だ。

ただの恋愛相手では、結ばれたとしても二人で地球を救いましょうなんて到底思わないだろう。

君にも見える、祈りが……?

宇宙、神の祈り?

ツインレイの二人に

「がんばれ、がんばれ、今度こそ統合して地球を救いなさい!」という、祈り?




あたしは歌詞をじっくり見て愕然としていた。

そして、泣きながら

ベテルギウスを何十回もリピートし続けて

夜が明けていた……。