2024年 1月4日



今日は夕方から夜中まで仕事。

マモルから、LINE通話が来た。



マモル「HALにずっと連絡してるけど、ずっと電話も出ないし未読無視されてる……」

あたし「……そっか」

マモル「なんでいきなり消えたんだよ…しかも愛美ちゃんを振るなんて…最後に会った時は?」

あたし「いつも通り優しかったし、ラブラブだった。喧嘩もしてないし、なんならいつも以上にめちゃくちゃ二人で大笑いしてたよ」

マモル「やっぱ、理由はあれしかないよね」

あたし「…………」

マモル「愛美ちゃんたちの命を、守るため。
でもさ、別れたらもっと危ないのに……なんで自分で守ろうとしないんだよ。
前はちゃんと同棲してSPつけて守ってたくせにさ…今回のは、完全に一人で逃げ出したって感じしかしない。
俺はその無責任な行動が一番ムカついてる」

あたし「守られたいなんて思ってない。あたしがHALを守りたい…」

マモル「まあ、そうなるよね。だからこそ、愛美ちゃんを巻き込みたくなかったのか」

あたし「でも、別れる時のLINEは、本当に本当に冷たかった。あんな冷たいメッセージ、生まれて初めて見たの」

マモル「どんな?」

あたし「愛美とは二度と会わないって。一度話し合いたいから会おうって言ったら、会えないかな。もう決めたことだからごめんね。愛美は他の男に幸せにしてもらいな。バイバイって……」

マモル「……」

あたし「こんな事言われたら、もう何も言えないよ……25日に突然もう会わないって言われたんだよ?あたしが長文LINEを何通も送ってもずっと未読で、朝まで仕事だったからそれは仕方がないんだけど……27日にも、渋谷でデートする約束してたのに、それも断られて……」



話しながら、涙が止まらなくなった。

別れ話がいきなりすぎて、もう死んでしまいそうだった。

普通の恋愛ならば、あぁ、なんか雲行き怪しいなって絶対に感じ取る。

特に女は勘が鋭いから

デート中の相手の態度で、絶対何かおかしいと思う。

それか、会う頻度やLINEのやり取りを

めちゃくちゃ下げられたりするだろう。

そうやって、何となく自然消滅的な雰囲気の中で

「彼に振られるかも」という予感はしていくものだ。

なのに、あたしとHALは違った。

前日までラブラブしてて、むしろ大笑いしていたぐらいに楽しかった。

一泊二日だというのに三回も、セックスをした。

なのに、突然すぎて混乱していた。

余命宣告すらされなかったんだ。

自分がずっと元気いっぱいで遊びまくっていたのに突然ぶっ倒れて危篤になって

「あなたは癌ですよ。このまま死にますよ」

と言われたような感じ。

だからこそ、今回の別れ話は

寝耳に水、青天の霹靂だった。




ふと、思い出した。

ツインレイというものはそういうものだという話だ。

通常の「恋愛」のルールが、全く当てはまらない。

「突然の別れ」
「突然の音信不通」
「突然、相手がいなくなる」
「突然、納得のいかない理由で別れを告げられる」

これこそが、ツインレイならではの別れ方らしい。

だから突然振られた方、つまりチェイサーは、意味がわからなくて大混乱する。

でも振った方は振った方で、もっと大混乱してるらしいのだ。

逃げ出す側は、ランナーと呼ばれ

ほとんどの場合が男性らしい。

ランナーの方は、「現実の崩壊」というものを体験しているらしい。

ランナーは、元々自信が無く、プライドが高く

繊細で過去にトラウマを背負ってる人が多いとの事。

段々とチェイサーの大きな愛に、耐えられなくなる。

自分がしっかりしなくては、自分が彼女を守らなければ、

その想いと現実がどんどん噛み合わなくなり

自分じゃこの人を幸せに出来ない、守ることが出来ない、

それならば別れた方がましだ。

そういう極端な発想に走るらしい。

だけど逃げ出したところで一時的に心は軽くなるものの

どんどん、仕事が上手くいかなくなるというような試練が襲ってくる。

そして更に追い打ちをかけられる。

「男はお金を稼ぐのが使命だ」とか

「男は経済的成功をおさめないといけないもの」とか

そういうこの世の価値観が崩壊していく時期。

だから実は、突如置いていかれたランナーよりも辛い試練を受けているというのが通説らしい。

普通の恋愛関係ならば、そんな事は起きない。

普通に男女寄り添って、問題があれば二人で乗り越えよう!と頑張るもの。

まさにあたしが、それを求めていた。

HALが苦しいなら、あたしが助けるよ。

借金があるなら、あたしも一緒に働いて返済するよ。

そう伝えてきた。

なのにツインレイというものは融通がきかないものだ。

それを良しとしない。

それぞれの魂が成熟しないとツインレイと統合出来ないから。

自分の問題は自分一人で解決する。

その為に恋人はいらない。

そうなって逃げ出すと言われている。

もちろん、あたしにも課題が山積みだった。

「好き、愛してる、話したい、会いたい、デートしたい、手を繋ぎたい、ハグしたい、キスしたい、体で愛し合いたい」

会えない期間に、その煩悩を手放せというのだから、ハチャメチャだ。

これこそが恋愛の醍醐味じゃないか。

と言うと、ツインレイというものは「恋愛対象ではない」と言われてしまう。

もちろん、引き裂かれた魂の双子だから

出逢うと恋愛対象として猛烈に惹かれ合う。

早くひとつの魂に戻りたい、

その想いから、すぐに肉体関係をもつとされている。

そしてそのセックスにより、単純な快感を得るだけでなく

心のエネルギーも交流し、魂が悦びあうから

もっともっと体で繋がりたくなるという。

あたしが懸念していた、

「結婚して飽きてきて、セックスレスになるのは嫌だな」

という不安は払拭される。

一生、飽きずに体で愛し合えるのだから。

これだけが、あたしにとっては

「ツインレイで良かった」と思うことだ。

確かに、HALとあたしは会う度に愛し合っていた。

どんだけあたしって猿なんだ、と何度も思っていた。

でも、止められないんだ。

会えば、必ずひとつになりたい、猛烈にしたくなる。

筋肉痛になって動けなくなるぐらい

とことん、愛し合いたい。

ツインレイという言葉を知らなかった時は

あたしには「エロ神様がついている」と思っていた。

その謎だけは解けて、少し安心しているところ。



あたし「ずっと消息不明なの?誰もHALと連絡出来ないの?」

マモル「一応、Jの追跡によると生きてるらしいよ。でもずっと東京にはいないってさ」

あたし「生きてればいい、生きててくれるならそれだけでいい……」

マモル「……うん」

あたし「ごめん、今日仕事だからメイクしなくちゃ」

マモル「あ、そうなの!?ごめん!忙しい時に!」

あたし「大丈夫。あと、風にはまだバレてないよね?」

マモル「多分ね。みんな内緒にしてるし」

あたし「風に心配かけるから絶対言わないでね」

マモル「当たり前!だけど風翔も勘が鋭いからそれだけが怖いよね」

あたし「確かに。風があたしのブログ見てなければ気づかないと思うけど」

マモル「ついに愛美ちゃん、リアルタイムでブログ書き始めちゃったもんね」

あたし「うん。あまりにもショックすぎて、過去の記事書けなくなっちゃった」

マモル「仕事無理しないでよ?体調悪いなら休んでね」

あたし「ありがと。休めば休むだけ給料減って、来月過ごせなくなるから行くけどね」

マモル「うん……無理しないで頑張って」

あたし「ありがと!」




マモルと話せただけで、安心した。

まだ頭痛はひどいし、仕事へのモチベはゼロだけど

とにかく生活する為に頑張らなくては……。