アルクトゥルス星というのは、存在した。

ただ、当たり前だが行ったことはない。

例えばあなたは木星人ですよ。とか

あなたは火星人ですよ。なら、まだわかる。

もちろん行ったことないから本当に火星人やら木星人がいるとは言えないけれど。

アルクトゥルスなんて聞いたこともなかったからわからなかった。

霊能力者が言ってる言葉は全て意味がわからなくて宇宙語にしか聞こえなかった。

まさに霊能力者の方が、宇宙人なのではないかと思う。

そして、それを裏付ける言葉を言われたのだ。



霊能力者「同じスターシード仲間として、応援してますよ」と。



ツインレイという概念を知ることで、既に頭はいっぱいいっぱいだった。

だからいきなりあなたは宇宙人ですよとか

愛と平和を取り戻す勇者ですよとか

HALと結ばれることで、使命を果たしますよとか言われても

全く吸収することができない。

でも、あたしがスターシードと信じて

ヒーラーになればHALと早く再会できるとなれば話は別だ。

必死であたしは、スターシードについて勉強をした。

アルクトゥルス星が、出身星。

アルクトゥルスは肉体を持たない、高次元の宇宙人が住んでるという。

宇宙人イコール目の大きいグレイしか思い浮かばないあたしには、それだけでも衝撃だった。

肉体を持たない宇宙人なんているんだ!?

それはもはや宇宙人ではなく、ただの魂なのでは!?

ただ、ひとつ何か気になることがあった。

アルクトゥルス星人は、天使と仲がいいという話だ。

あたしの部屋には、天使の置物が腐るほどある。

天使が何故か、大好きなんだ。

天使と薔薇の造花、水晶などが所狭しと飾られてある。

そして、昔女神様のメッセージを聞いた事がある。

アルクトゥルス星人は、天使と縁が深い……か。

そして、スターシードというものは

アルクトゥルスだけではない事を知った。

アルクトゥルス以外の星から来たスターシードは

シリウス星人
ベガ星人
プレアデス星人
リラ星人
アンタレス星人


なんかみんなかっこいい名前!

シリウスもベガもプレアデスもアンタレスも

プラネタリウムで聞いたことある!

リラは聞いたことないけど、名前的にはアルクトゥルスより覚えやすいし綺麗!

アルクトゥルスって読みにくいんだよなぁ。

オードリーの春日が歩いてるみたいだもん。

そんな事よりも、あたしは早くHALに会いたい……。

本当にツインレイというものであるのなら

絶対また、会えるんだよね?

また、再会して、愛し合えるんだよね?

スターシードというものよりも

とにかく早く、HALに会いたくて仕方がなかった。



霊能力者「地球暦の時代は、「地の時代」から「風の時代」へと切り替わっています。
精神性を重んじる時流へと変化しつつありますから、愛美様と同じような考え方や生き方、価値観に共鳴する方が増えています。
その流れに乗って、同じように霊性開花を志す方との出会いも訪れ、新しい繋がりをきっかけに、スターシード覚醒に至る流れですね。
シードが開花し覚醒することで、魂のブループリント(宇宙から与えらた魂の設計図)がビジョンとして脳裏に表れ、ヒーラーとしての能力が100%開花していき、アセンションに向けたエネルギーが充足されていく運びですよ。
確かに貴女様は”アルクトゥルス”を出生星とするスターシードですから、自然と人助けをすることができたり、慈愛に満ちた振る舞いができるのは自然な流れですよ。
ですから使命に目覚め覚醒に向けて、気づきに至ったインナーチャイルドの癒やしを進めていき、ご自身を癒やし労りながらもアセンションに向けて1歩ずつ歩みを進めてくださいね。
新しい変化を受け入れ人生の主導権を握り直すタイミングが来ていますから、自由に自分軸を輝かせていくことを意識することが肝心です」



自分軸。

これはサイレント期間を終わらせるために

必須条件となっているものだ。




あたし「スターシードの覚醒ってどうすれば出来るんですか」

霊能力者「アチューンメントをすれば覚醒を早める事はできますよ」

あたし「アチューンメント?」

霊能力者「アチューンメントを行えば、わたしが高次元と繋がり愛美様を癒し助ける、というものではなく、愛美様ご自身が、高次元と繋がる道を掴み取る、というものですね」

あたし「えっと…ヒーリングを自分で出来る、みたいなものですか」

霊能力者「そうです。愛美様ご自身の周波数を、高次元へのチャンネルへと合わせるというものです。それをやれば覚醒します」

あたし「それはどうやれば…」

霊能力者「アチューンメントしましょうか?」

あたし「お、お願いします……!」

霊能力者「わかりました。鑑定や施術が立て込んでますので、早くて1月5日の夜からなら大丈夫です」

あたし「5日は……仕事休みだ!5日でお願いします!」

霊能力者「では、5日の20時から一時間で大丈夫でしょうか」

あたし「何時でも大丈夫です!」




苦しくて苦しくて、どうしようもなかった。

一刻も早く、楽になりたかった。

6日には、退行催眠で前世療法を予約してある。

本当にHALとあたしがツインレイならば

前世を思い出せば、HALが前世に出てくるはず。

一人でいると、気が狂いそうになっていた。

HALと別れる前まではあんなに、一人でいるのが好きだったのに

今は一人でいる事が、とても恐怖だった……。