いちゃついてる奴らは放置して、短い話をひとつだけする。
 
 妹の合歓にプリンを食ったという疑いをかけられ、夕飯を抜きにされ、踏んだり蹴ったりな俺は、ばかげた話だが、冷蔵庫前で張り込みをすることに決めた。
 
 タバコに缶ビール、あとはスマホの録画と準備は完璧だ。
 
 ようし、どっからでも来やがれと理鶯みてえに、冷蔵庫前にあるテーブルの下で様子をうかがった。
 
 冷蔵庫の後ろから、妙に下腹が出て、土気色した生臭ぇ生き物がわらわら出てきて、ドアを開けようと、四苦八苦していやがった。
 
 「てめえら何やってんだごらああああああ!」
 
 と、俺は声を張り上げ、怒鳴りちらした。
 
 すると一斉に、奴らは俺の顔をギンッと睨んだ。妙に赤く、光る目で。
 
 そして、俺がひるんだ一瞬の隙に、冷蔵庫の裏へ隠れやがった。動画はしっかりうつっていたから、俺の濡れ衣もはれたというわけだ。
 
 餓鬼が出た話は、これで終わりだ。合歓もわかってくれた。
 
(銃兎「今度見たら俺がしょっぴいてやる」理鶯「こちらスネーク」)