そしてレクリエーション終了・・・。
数日後・・・。
美香「・・・鷹くん。」
柾鷹「・・・。」
美香「柾鷹くん。」
柾鷹「・・・え?あ、はい。」
美香「今、ボーッとしてたでしょ。ダメだよー。気合入れなきゃ。
この夏休みの間に遅れを取り戻さないと・・・。」
柾鷹「すいません・・・。」
ある日の午前・・・。
柾鷹は美香に勉強を教えてもらうため、美香の家に来ていた。
美香「ホントどうしたの?体調でも悪いの?」
柾鷹「いえ、そんなんじゃないんです。ただ・・・。」
美香「ただ?」
柾鷹「友達との約束とか果たせなかったなーと思ってて。」
美香「それはきっといつか果たせるよ。」
美香は即答した。
美香「何の約束か知らないけど、
その友達は別に怒ってないんでしょ?」
柾鷹「はい、それは・・・。」
美香「だったら気にすることないよ。その友達とも、
いい関係は続いているんだから。」
柾鷹「そう、ですかね?」
美香「柾鷹くん。その物事をマイナスに捉えるのはよくないよ。
いつでもプラスに考えなきゃ。
じゃないと自分の周りにはプラスの人間は寄ってこないよ。」
美香は柾鷹に語っている。
柾鷹「そうですよね。すいません。」
美香「謝ることない!」
柾鷹「はい・・・。」
美香「よし!今日はこれで終わりにしよっか。
ちょうどお昼だしね。
柾鷹くん、お昼食べて帰る?」
柾鷹「あ、大丈夫です。
多分、帰ったら母さんが用意してくれてると思うんで。」
美香「そっか、気をつけて帰ってね。」
柾鷹「はい。」
そして美香の家の玄関・・・。
美香「ちゃんと復習しなきゃダメだよ。」
柾鷹「わかりました。
じゃあねロビン。」
ロビン「・・・。」
犬のロビンは答えなかった。
柾鷹「それじゃ失礼します。」
美香「うん。気をつけてね。」
美香の家を出た後、柾鷹は自転車に乗り自宅に帰っていく。
そして15分ほど自転車をこぎ、柾鷹は自宅に到着した。
柾鷹は家の中に入っていく・・・。
柾鷹(・・・静かだな・・・)
家の中は妙に静かだった・・・。
柾鷹は母がいると思われるキッチンに向かった。
だがキッチンには誰もいない。
料理をしてた形跡もなかった。
柾鷹(・・・いないのかな・・・でも鍵が開いてたし・・・)
とりあえず柾鷹は自分の部屋に向かうため階段を昇っていく。
柾鷹「!」
柾鷹の耳にすすり泣く様な声が聞こえてきた。
柾鷹はその声がする方向の部屋に向かう。
そこは父親が使っている部屋だった。
柾鷹は部屋のドアを、恐る恐る開けた。
柾鷹「!」
その部屋の中には柾鷹の母がいた。
柾鷹「何だ、母さんいるじゃんか。何やってんの?」
柾鷹は母の顔を見た。
柾鷹の母は泣いていた。
柾鷹「な、何だよ?どうしたんだよ?」
柾鷹は部屋にあるテーブルに目を向ける。
柾鷹「それ・・・酒?何やってんだよ!昼間から!」
柾鷹の母「・・・。」
母は何も喋らず、酒を飲み始めた。
柾鷹「おい!」
柾鷹は酒を取り上げようとした。
柾鷹の母「返しなさいよ!」
再び酒を柾鷹から取り上げる母。
柾鷹(・・・何なんだよ一体・・・わけわかんねぇ・・・)
柾鷹「とにかくやめろよな!」
柾鷹は再び酒を母から取り上げようとした。
柾鷹の母「返しなさい!あっちへ行け!」
すると柾鷹の母は手元にあった物を、
至近距離から柾鷹に投げつけた。
そしてそれは柾鷹の目に直撃してしまった。
柾鷹「い、てぇ・・・。」
柾鷹は目を押さえ痛がっている。
柾鷹「な、何なんだよ一体!!」
そう言い放ち柾鷹は部屋を出ていく・・・。
柾鷹の母「あ、ああ・・・。柾鷹待って・・・。」
その言葉は柾鷹には聞こえなかった。
柾鷹の母「・・・」
柾鷹の母は自分の子供を傷つけた事に罪悪感を感じていた。