悪人正機 | 30 YEARS OLD

悪人正機

$30 YEARS OLD


最近読んで
一番面白かった本。(ただいま3読目)


何気なく手に取った本で
吉本隆明って人が誰なのか知らなかったけど
よしもとばななの父親だってw


ある世代では「思想家の巨人」といわれるほどの
著名な人らしい・・・

それはそうと、内容を紹介したい!!

誰でも
どこかの1章は「う~む」と頷くだろうと思う。



もともと「悪人正機」という言葉は
浄土真宗の思想のひとつで
「悪人こそが阿弥陀如来の救いの本当の目当てである」
という意味らしい。


詳しく知らないけど
「誰にでも誰の中にも悪は存在し、それが阿弥陀如来の慈悲の対象だ」
というふうに、私は受け取っている。

吉本さんはそんな思想に基づいて
ばっさりと言い切るところが心地いい。



一番興味深かった話は
「死は自分に属さない」という章

例えば臓器提供の意思を自分で記していても
自分がいつ死ぬかなんて自分は分からないわけで

結局、最後を決めるのは医師でも自分でもなく
家族や近親の人であるという考え方。

死を判断するのは自分じゃない
肉体的な死は自分では判断できない


・・・この発想には驚いた。


確かにそうだ。


さらに
「老いたり体が不自由になったりした次に死が訪れるという考え方も
本当は間違っているんじゃないか」と続ける。


私の100歳の祖父が他界する数年前に
「生かされているから生きるしかない」
と言っていたのを思い出した。


何だかこの話には通ずるものがある気がした。





この考えが真っ当だとしたら
「自殺」なんて思い上がりもはなはだしいことになる

死ぬことなんて判断するに及ばないし

生きているうちは何とか生きて行かなきゃ なんだ。



こんな考え方は逆に息苦しい・・・?
死が身近にあったほうがラク・・・?


吉本さんは逆にこう言う。

「ただ、死が自分のものじゃないってことが言えるだけでね。
でもそれは十分、生きる為の『抜け道』にはなったんですね。」


一度「死」を考えた人の言葉だと思った。


深い!深いよ 吉本さんっ!!




次回は
「自分の記憶の中にのみ、友達関係は残るんだ」

という、これまた面白い章を勝手にご紹介!!