こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お店の売上げが悪くなると、どうしても『目先の集客』に目が行ってしまいます。
これは、社長さんの頭の中で、『カネの側面』が優先するからです。
確かに、この気持ちも分かります。
しかし、いくら集客しても、『先行きの人材』がしっかりしていなければ、取りこぼしがあるのです。
取りこぼしとは、『本来、成約していただろう売上げが、取れないこと』を意味します。
ここを見直すには、どうしても『ヒトの側面』でチェックする必要があるのです。
『ヒトの側面』でチェックする場合、次の2つの要素で個々の事情を見るといいでしょう。
◆(A)『仕事のやりがい』
◆(B)『仕事のやりやすさ』
この2つで、スタッフさんによって個々の事情が違うため、『どちらをより重視しているのか?』を確認することから始めます。
例えば、
(A)の『仕事のやりがい』を求めるスタッフさんの場合だと、結果に対する『達成感』にやりがいを感じることが多いです。
そのため、常に数字で結果が分かるようにしてあげます。
できれば、途中の進捗状況もハッキリさせると、さらにいいですね。
また、結果でなく、その過程の『楽しさ』や『面白さ』にやりがいを感じるスタッフさんもいます。
そんなスタッフさんには、『なぜ商品をおすすめしているのか?』、『お客さんが一番喜ぶ瞬間はどこなのか?』などを、スタッフさんと共有することが大切です。
これらをすると、日々の仕事を喜んでやってくれることでしょう。
一方、(B)の『仕事のやりやすさ』を求めるスタッフさんの場合だと、『やりやすい雰囲気』や『働きやすい環境』を作ってあげる必要があります。
例えば、
仕事のやり方で、『分からないこと』や『迷ってしまうこと』があったとしても、『すぐに相談できるベテランのスタッフさんを配置してあげる』のです。
これは、別にその場にいなくてもかまいません。
電話やLINEでもいいので、気軽に相談できる環境を作ってあげると、『仕事のやりやすさ』は、ぐ~んと良くなります。
また、急な用事ができた時でも、『すぐに優柔が利くシフトの仕組み』を作ってあげると、安心して仕事に取り組めるでしょう。
(A)のスタッフさんのように、『結果』や『過程』を重視するのか、(B)のスタッフさんのように、『雰囲気』や『環境』を重視するのかで、仕事の内容や配置を見直せば、必ず売上げにつながります。
しかし、このような『ヒトの側面』を見ずに、『カネの側面』だけで、判断していると売上げを取りこぼすのです。
しかも、このことに気付けないと、いつまでも改善されません。
『ヒトの側面』は、これからはもっと重要になります。
くれぐれも忘れないで下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則