お客さんが商品を買わない阻害ポイントは3つ! | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。

 

 

今、お客さんが商品を買わなくなっています。

 

原因は、色々あるでしょうが1つに絞ると、『お客さんが、自分事と思っていないから』です。

 

逆の言い方をすれば、『お店が、お客さんに自分事と感じさせていないから』とも言えます。

 

では、どのようにすればいいのでしょうか?

 

 

お客さんが自分事と思わない阻害ポイントは、次の3つです。

 

◆(1)『忙しくて、現状に疑問を持たない』

 

◆(2)『思い込みが強く、解釈を変えようとしない』

 

◆(3)『頭で分かっていても、すぐに決断しない』

 

 

この3つになります。

 

 

だから、これらを1つひとつ刺激していけばいいのです。

 

 

まず、(1)の『現状に疑問を持たせる』ためには、『現状の問題シーン』をイメージさせて、思い出してもらうように努めます。

 

そのための一番簡単な方法が、『写真』です。

 

『現状の問題シーン』を上手く切り取った『写真』は、すぐに、効果的に、思い出してもらえます。

 

その上で、その『写真』のそばに、『こんなことで、困っていませんか?』とか、『こんな悩みを、あきらめてないですか?』などと、『文字で、問い掛ける』のです。

 

 

そうすると、その『写真の問題シーン』と『文字での問い掛け』が、自分事ならば、『そうそう、あるある』と思い出し、『現状に疑問を持つきっかけ』になります。

 

これは、お客さんが、『勝手に自分事と感じる』ほど、疑問を持ちやすくなるのです。

 

 

この時の『勝手に』が、とても重要になります。

 

 

なぜなら、お客さんが『勝手に』感じているだけなので、誰にも分らないからです。

 

つまり、その後、どのような行動を選ぼうと自由ということになります。

 

 

 

もしも、これをスタッフさんが言葉で、『こんなことで、困っていませんか?』とか、『こんな悩みを、あきらめてないですか?』と聞いたとしても、『別に、困っていません』、『いいえ、悩んでいません』と、反射的に答えられてしまうことでしょう。

 

 

これは、『売り込まれる』と、無意識が感じ取ってしまうからです。

 

 

つまり、(1)の『現状に疑問を持たせる』には、人以外からの情報提供の方が良いと考えます。

 

 

どちらか言うと、人が積極的に関わるのは、(2)以降が本番です。

 

このようにして、(1)でお客さんに現状に疑問を持ってもらえたら、次は(2)の『解釈を変えてもらうこと』になります。

 

 

この時も、できれば『良い結果のシーン』を上手く切り取った『写真』が欲しいですね。

 

そして、その写真のそばに、『こんな結果につながる原因は、〇〇です!』と、ズバリの原因を文字で伝えておきます。

 

 

そして、『この原因を解消する対策が・・・』とするのです。

 

 

ここまでで、お客さんの解釈がだんだん変わり始めます。

 

なぜなら、今までそのような解釈をして来なかったからです。

 

 

解釈が変わり始めると、『この原因を解消する対策が・・・』、この後が聞きたくなります。

 

そうすると、『あのすみません』、『これって、どうすればいいのですか?』と、お客さんの方から話し掛けられることも多いです。

 

 

 

スタッフさんから話し掛けると、『売り込み』と感じられますが、お客さんから話し掛けられると、『お役立ち』になります。

 

 

お役立ちすればするほど、関心が高まり、だんだん欲しくなるのです。

 

 

 

ここまで来たら、(3)の『決断してもらうこと』が必要になります。

 

しかし、『頭では、欲しい』と思っていても、『現状を、変えたくない』という心理が働き、すぐには決断できません。

 

そんな状態の時に、こちらから、『どうされますか?』と決断を求めると、ほとんどの人が、『ちょっと考えます』とか、『もう少し検討します』と、先送りされるでしょう。

 

 

これは、本能のようなものなので、仕方がありません。

 

それでも、ここで先送りしてしまったら、何も変わらないのです。

 

だから、『商品を売りたい』ためではなく、『お客さんに良くなってもらう』ために、決断を促す必要があります。

 

例えば、

 

◆『良いと思ったら、決めて下さい』

 

◆『悪いと思ったら、断って下さい』

 

と、決断を迫るのです。

 

 

お客さんは、『頭で、欲しい』とすでに思っています。

 

『断れば、手に入らないこと』も分かっているのです。

 

 

だから、その一瞬が勝負になります。

 

ここを逃すと、決められません。

 

 

 

このような阻害ポイントを理解していれば、お客さんが商品を買うように導けるはずです。

 

 

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

伊丹芳則