こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
『報・連・相』が大切と、昔、言われていました。
それが今は、あまり言われません。
どうしてでしょうか?
それは、『報・連・相』が上司による、部下の『しつけ』と勘違いされて使われてしまったからではないでしょうか?
実際の『報・連・相』はそうではなく、上司と部下が良い『コミュニケーション』を取るためのスキルの1つなのです。
今は、『しつけ』よりも『コミュニケーション』の方が大切と言われています。
なので、もっと、『報・連・相』をしなければいけないのです。
では、実際の『報・連・相』とは、どのようにすればいいのでしょうか?
これを考える時に、時間の経過も一緒に考えると分かりやすいです。
例えば、
◆(A)『過去の報告』
◆(B)『現在の連絡』
◆(C)『未来の相談』
どうでしょうか?
このように時間軸で分けると、ただ単に、『報・連・相』、『報・連・相』と呪文のように唱えるよりも、少しは分かりやすいはずです。
(A)の『過去の報告』の流れは、
(1)こんな結果・・・一言でいうと、『こうなった』
(2)こんな原因・・・その原因は、『なぜなら、こうだから』
(3)こんな実例・・・それを示す事例は、『例えば、こんなことがあった』
(4)こんな改善・・・次の対策は、『それで、これをこうする』
こんな感じで報告して、『指示』を受ければいいのです。
(B)の『現在の連絡』の流れは、
(1)こんな状況・・・一言でいうと、『今、こうなっている』
(2)こんな理由・・・その理由は、『これが、一番の理由だ』
(3)こんな事例・・・エピソードとして、『具体的には、こんなこと』
(4)こんな願望・・・現状で望むことは、『今、これが必要だ』
こんな感じで連絡して、『進捗を共有』すればいいのです。
そして、必要であれば、指示を受けます。
(C)の『未来の相談』の流れは、
(1)こんな予想・・・一言でいうと、『こうなるだろう』
(2)こんな理由・・・その理由は、『なぜなら、こうだから』
(3)こんな想像例・・・具体的なイメージは、『こんな感じになる』
(4)こんな仮説・・・実現のためには、『だから、これをしなければいけない』
こんな感じで相談して、『承認』をもらえばいいのです。
つまり、『報告は、指示』、『連絡は、共有』、『相談は、承認』という目的で、それぞれをハッキリと伝えれば、簡単にコミュニケーションが取れます。
このように、『報・連・相』は、『しつけ』のためではありません。
あくまで、『コミュニケーション』のためなのです。
さらに、時間軸でもっと大きな流れから考えると、『未来の相談』→『現在の連絡』→『過去の報告』という流れになります。
なぜなら、部下の視点で見ると、『相・連・報』の流れの方が、仕事がスムーズに進むからです。
しかし、上司の視点で見ると、仕事の重要度から、『報・連・相』の流れの方が、管理しやすいのでしょう。
だから、上司は、『報・連・相』、『報・連・相』と呪文のように言うのです。
どうでしょうか?
今は、『しつけ』よりも『コミュニケーション』が大切です。
『報・連・相』でなく、『相・連・報』を意識してみませんか?
そうすると、部下がイキイキと働き出しますよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則