こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんの悩みが分かれば、それを解消することは意外と簡単でしょう。
なぜなら、悩みは行動すれば、すぐに解消するからです。
しかし、『何か悩みはありますか?』と、お客さんにストレートに聞いたとしても、なかなか答えてもらえません。
これは、悩みを伝えることで、売り込まれる警戒心から、答えないこともありますが、多くの場合は、お客さん自身が悩みに気付いていないことが多いからです。
悩みとは、『〇〇したい、でも〇〇できない』という基本形があります。
そのため悩みには、まず『〇〇したい』という願望が必要です。
そして、『でも〇〇できない』という現実が、一対であります。
『やりたい、でもできない』、ここに悩みが生まれるのです。
ところが、多くの場合、『〇〇したい』というハッキリした願望がありません。
なので、『でも〇〇できない』と、現状に疑問を持たないのです。
現状に疑問を持たないから、悩みに気付けず、現状のままが当たり前となります。
そうすると、今までと同じ行動を取ろうとするのです。
ここに、悩みはありません。
これはこれで、ラクなのかもしれませんが、本当にそれでいいのでしょうか?
<例えば>
『働き過ぎで疲れている小規模企業の社長さん』が、あなたの近くにいたとします。
あなたがもし、『リラクゼーションサロンさん』だったとしたら、どうしますか?
このような社長さんは、真面目で、責任感が強く、良く働きます。
そのため、過労で倒れやすいことが多いでしょう。
一番の原因は、仕事に夢中で、身体に疑問を感じていないことです。
なので、次のようなメッセージを伝えます。
<例えば>
『最近、疲れ気味で2~3日休みたい、でも休めない社長さんへ』
『ひょっとして、過労ではありませんか?』
『実は、身体は正直で、過労のサインを送っているんです』
『もしも今、あなたが倒れたら、困るのはあなただけではありません』
『ちょっとだけ時間を作って、リラックスするのも、あなたの大切な仕事です』
『疲れたな~と感じたら、我慢せず、ご連絡下さいね!』
こんな感じで、現状が当たり前でないことを伝えてあげましょう。
もちろん、このようなメッセージを送っても、当の社長さんには届かないかもしれません。
しかし、これを読んだ社長さんの奥様が、心配になって背中を押してもらえることも多いのです。
このように、『現状に疑問を持ってもらうこと』は、とても大切なアプローチになります。
そのためには、『こんな願望がある、でも現実はそれができない』という『悩みの基本形』をよく理解して、『どのように呼び掛け、問い掛ければいいのか?』を考えて伝えてあげて下さい。
このことにより、悩みに気付いてもらえれば、お客さんと関わることができます。
ただ、悩みは、気付いても行動してもらえない、厄介な存在です。
だから、気付いたその瞬間に、すぐ行動してもらわなければいけません。
そのことが、『お客さんを今よりも良くすること』につながるのなら、躊躇せず行動を促して欲しいのです。
こちらの促しを、決めるか、断るかは、お客さんに選んでもらいましょう。
それまでのお膳立てをすることが、あなたの大切な役目です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則