こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
『今のままではいけない』
『何とかしなければ・・・』
と思っている社長さんは多くいますが、ただ思うだけで終ります。
そんな社長さんの口グセは、『売上げを上げたい』です。
これは、売上げを上げることで、解決することが多いからだと思います。
しかし、売上げを上げるだけでは、解決しない問題もあるのです。
そんな社長さんから、『売上げを上げたい』と、言われたら、次のような質問を必ずしています。
それは、
◆『どうして、売上げを上げたいのですか?』です。
この質問で、本当の目的が分かります。
例えば、その答えが、『資金繰りを良くしたいから』だったとしましょう。
そうしたら、次の質問をします。
それは、
◆『売上げを上げるために、今までどのようなことをやって来ましたか?』です。
この質問で、目的のための手段が分かります。
例えば、その答えが、『割引きセールをしている』だったとしましょう。
そうしたら、上手く行っていない原因が分かります。
なぜなら、目的と手段がズレているからです。
社長さんの目的は、『資金繰りを良くしたいから、売上げを上げたい』になります。
しかし、その手段が、『資金繰りを悪化させやすい、割引きセール』であれば上手く行かないのです。
『資金繰りを良くしたい』なら、利益が多く出るようにする『客単価アップ策』が、必要になります。
ところが、『割引きセール』は、どちらか言うと、『客数アップ策』の1つで、多少売上げが上がったとしても、利益が出にくくなるので、資金繰りは逆に悪化しやすいのです。
どうでしょうか?
社長さんが、『何とかしたい』と思って、『割引きセールをして、売上げを上げたい』という気持ちは分かります。
しかし、その目的が、『客単価アップ策で、叶えられるのか?』、『客数アップ策で、叶えられるのか?』、この判断を間違うと、どんなに努力しても上手く行かないのです。
では、どうすればいいのでしょうか?
そのためには、次の質問に答えてもらいます。
それは、
◆『本当に、資金繰りを良くしたいのですか?』です。
この質問の答えが、『はい、どうしても資金繰りを良くしたい』であれば、やることがハッキリします。
それは、『目的に合わないものは、捨てる』のです。
今回の場合ですと、『割引きセール』になります。
『割引きセール』などの『客数アップ策』を捨てるのです。
そして、『客単価アップ策』に集中します。
『客単価アップ策』とは、
<例えば>
『全体的に、値上げをする』
『通常コースより上位の高単価コースを作る』
『既存メニューを組み合わせて、セットメニューを作る』
『お客さんに声掛けして、部分的に単価をアップさせる』
など、考えれば色々アイデアが出てくるはずです。
そのためには、お客さんと積極的に関わらなければいけません。
なので、まずは、『お客さんと積極的に関わろう』と自覚することが大切です。
ここを嫌がると、お客さんと積極的に関わらなくてもできる、『割引きセール』に、逆戻りしてしまいます。
本来の目的を叶えたいのなら、『捨てる覚悟と、集中する自覚』が必要です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則