大きな流れが『値上げ』に向かっている今、何をすればいいのか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。


今年は6月に、ハガキが52円から62円と20%『値上げ』したのを始め、多くの業界で20数年ぶりの『値上げ』が行われています。

 

例えば、

 

宅配便業界1位のヤマト運輸が、2017年10月に、料金を『値上げ』しました。

 

実に、27年ぶりで、平均15%の『値上げ』です。

 


続いて、業界2位の佐川急便も、2017年11月に、平均15%の『値上げ』を実施しました。

 

そして、業界3位のゆうパックも、2018年3月に、平均12%の『値上げ』を行う予定です。

 

 

これら物流業界の『値上げ』は、その他の業界への影響が大きく、おそらくこれからも、大企業での『値上げ』が続くものと考えられます。

 

 


では、中小零細企業は、どうでしょうか?

 

規模が小さい企業ほど、『値上げ』に踏み切れないところが多いのではないでしょうか?

 

 

『値上げ』ができない1番の理由は、『値上げ』による客数減少の怖れです。

 

客数が減ることで、売上げが大きく下がる不安が、頭から離れないのだと思います。

 

 

これは、『売上げ重視』のお店ほど、この傾向が強いです。

 

しかし、『利益重視』のお店は、『値上げ』にそれほどの恐怖を感じていません。

 

 

 

それは、次のような事例からも分かるでしょう。

 

<例えば>

 

客単価が2000円で、客数が月に500名のお店があるとします。


計算すると、

 

◆(A)売上げは、2000円×500名で、100万円です。

 

 

このお店の営業利益を、売上げの10%とすると、1人当たりの営業利益は、200円になります。

 

そうすると、全体では、

 

◆(A)営業利益は、200円×500名で10万円です。

 

 

 

ここで、今までと内容は何も変えずに、価格だけ、『20%の値上げ』をします。

 

そうすると、客単価が2400円となるでしょう。

 

この時、『値上げ』の影響で、客数が半減して、250名になったとします。

 

しかし、実際は、『20%の値上げ』だけでは、客数が極端に半減することはまずありません。

 

 

 

でも、最悪このようなことが起こったとして、計算してみますね。

 


◆(B)売上げは、2400円×250名で、60万円です。

 

 

何も内容を変えずに価格だけ、『20%の値上げをし、400円を値上げした』ので、1人当たりの営業利益は、600円になります。

 

そうすると、全体では、

 

◆(B)営業利益は、600円×250名で15万円です。

 

 

 

つまり、

 

売上げは、(A)100万円から、(B)60万円に、『40%減少』し、

 

営業利益は、(A)10万円から、(B)15万円に、『50%増加』しました。

 

 

これが、売上げ重視のお店で、『値上げ』を怖がる理由となり、利益重視のお店では、『値上げ』にそれほど恐怖を感じていない理由になります。

 

 

 

さらに、『値上げ』後は客数が減るので、その分のオペレーションも当然減り、人件費やその他の経費も抑えられて、営業利益はさらに見込めるのです。

 

また、客数の減少は、スタッフさんの時間的余裕にもつながり、お客さん一人ひとりの接客にゆとりができて、仕事がラクになるでしょう。

 

 

 

 

2019年10月には、今度こそ『消費税アップ』が考えられます。

 

当然、それに合わせた『値上げ』もされるでしょう。

 

しかし、それまでに、まだ約2年もあります。

 

 

その間に、先程の『20%の値上げ』をしておくと、たとえ客数が減少しても有利な展開が行えるのです。

 

 

大きな流れが『値上げ』に向いている今、その流れに自然に乗るのもいいと思いませんか?

 

ちょっとした覚悟があれば、今までと内容を何も変えずに、価格だけ、『20%の値上げ』をすることができます。

 

一度に上げることができなければ、5%づつでも、10%づつでもいいのです。

 

本気で、値上げを考えてみませんか?





最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則