こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
12月になると、来年の取り組み方を確認するために、社長さんとスタッフさんに、『個別面談』をしてもらうことがあります。
スタッフさん1人に対して、20分~30分を目安で行うと良いでしょう。
でも、このように話すと、『その時間内で、何を話せばいいのだろうか?』と、考えてしまう社長さんがいます。
しかし、勘違いしてはいけません。
話してもらうのは、社長さんではなくて、スタッフさんです。
そうすると、今度は、『そんなに長く、スタッフさんは話さない』と、言われます。
『個別面談』は、年に1回か、2回が多いです。
なので、1年間か、半年間を振り返ってもらいます。
やり方は、次のような簡単な質問です。
◆(A)『1年間か、半年間を振り返って、100点満点で何点だった?』と聞きます。
何を基準に採点するかは、スタッフさんの自由です。
ただ、1つだけ注意するポイントがあります。
それは、0点とか、100点という極端な採点はしないことをです。
しかし、自己採点とはいえ、最初はなかなか点数をつけてもらえません。
『変な点数を付ければ、何か都合の悪いことがあるのかも?』と、疑心暗鬼になるようです。
それでも、ようやく点数を付けて、その答えが、例えば、『60点』だったとします。
この答えを手掛かりに、スタッフさんに話してもらうのです。
そのために質問は、
◆(B)『60点って、どんな良いことがあったからなの?』になります。
ここで、最初に(A)の質問をしなかったら、『どんな良いことがあったの?』と質問しても、ほとんど、『別に、ありません』と答えるでしょう。
しかし、自ら、『60点』と答えた後だと、何かを答えなければ、つじつまが合わなくなるのです。
そうすると、『こんなことかな?』と、良いことを話し出します。
そこで、
◆(C)『へえ~、そんな良いことがあったんだ』と、相づちを打ちながら、答えたことを繰り返すのです。
そして、その後、
◆(D)『どこで、あったの?』とか、『どんな時、だったの?』とかを質問して、『それはよかったね』と共感してあげれば、スタッフさんは、もっと話しやすくなるでしょう。
このような流れで聞くと、20分~30分はすぐに経ってしまいます。
もし、まだ時間が余っていたとすれば、『他に、どんな嬉しいことがあった?』と、質問することもできるのです。
先程の自己採点の点数は、1つのきっかけになります。
なので、0点か、100点以外であれば、極端な話、何点でもいいのです。
たったこれだけのことで、スタッフさんは、『自分の話を聞いてもらえた』、『自分のことを分かってもらえた』と感じます。
しかも、『良い結果の場合は、褒められること』もあるので、自信が付き、『もっと良い結果を出そう』という気持ちにもなるのです。
そして、このような『個別面談』で、聞いてもらえることが分かると、『今度こんなことがしたいのですが、いいでしょうか?』というような提案も出てくることがあります。
そんな時は、喜んで、『もちろん、やってみて!』と言って、良い結果が出れば褒めればいいし、もし悪い結果が出たとしても挑戦したことをねぎらい、たたえればいいのです。
このようにして、社長さんがスタッフさんに、『聞く姿勢を示すこと』で、スタッフさんが成長するきっかけにつながることが多いでしょう。
その手始めが、『個別面談』になります。
『個別面談』っていいですよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則