こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
前々回のブログ記事で、『誰に、なぜ、何を』をハッキリさせることが重要ですと書きました。
これは、『誰に、なぜ、何を、どうする』とお客さんに伝えて、お客さんの気持ちを刺激する必要があるためです。
しかし、多くの場合が、『誰に、なぜ』よりも、『何を、どうする』ばかりをお知らせしています。
どうしてでしょうか?
1つの理由は、『誰でもいいので、多くのお客さんに売りたい』というお店側の思いが強いからです。
<例えば>
『今なら、この商品を、何割引きする』
こんな感じで、『何を、どうする』とお知らせしてしまいます。
確かに、割引き率によっては、多くのお客さんに売れるかもしれません。
しかし、それは売上げだけが上がるだけで、単価が低くなるばかりか、広告や人件費などのコストも必要以上に高くなって、最終的に残る利益は少なくなってしまいます。
これでは、何をしているのか分からないですよね。
もちろん、このやり方で利益がしっかり出ているのなら、そのままでもいいと思います。
しかし、もしも、利益が出ていないのなら、売上げ重視よりも利益重視の考え方に変える必要があるのです。
そうなると、『誰でもいいから売上げを上げたい』という考えから、利益を上げるために、『誰に、なぜ、売ればいいのか?』を考えるようになります。
どうでしょうか?
この『誰に、なぜ、売ればいいのか?』を考える場合、『誰に、何ができるのか?』をまず考えると考えやすくなります。
まず、『誰に』を考えるポイントは2つです。
◆(1)『場面』
◆(2)『事情』
この2つで『誰に』をハッキリさせます。
『どんな場面で、困っているのか?』
あるいは、
『どんな場面を、望んでいるのか?』
を探すのです。
一番手っ取り早いやり方は、直接お客さんに聞くことになります。
そして、その『場面』が分かると、次は『事情』です。
『どんな事情があるのか?』
を探します。
単に、『知らなかったのか?』
または、『気付かなかったのか?』
あるいは、『知っていたけど、今まで上手く行かなかったので、あきらめてしまってないか?』
ひょっとしたら、『我慢しているのでは?』など
これらが分かると、これらの場面や事情に合わせた、『何ができる』を伝えればいいのです。
<例えば>
◆『今まで売れていた商品で、売上げが上がらなくて困っている』場面
◆『でも、今さら商品を変えることができないので、あきらめている』事情
こんな場面と事情があるお客さんがいたとします。
こんなお客さんに、どんな『何ができる』を伝えればいいのでしょうか?
<例えば>
◆『今のまま商品を変えなくても、売上げを上げることができますよ』
◆『実は、変えるのは商品でなく伝え方です』
と伝えれば、お客さんは、『えっ、そんなことで売上げが上がるの?』となり、『何を、どうすればいいの?』となるのです。
そうすれば、『何を、どうする』という商品があれば、売れてしまいます。
この場合は、当然ですが、割引きはしなくてもいいですね。
『何を、どうする』は売上げや利益を上げる場合に必要になります。
しかし、『誰に、何ができる』という、『誰に、なぜ』がないと、お客さんの気持ちに響かないのです。
今まで、『何を、どうする』ばかり考えている人は、ぜひ、『誰に、何ができる』を考えてみることをおすすめします。
最初は、なかなか思いつきませんが、そのうち『誰に、何ができる』、『何を、どうする』という流れが自然に思い浮かぶはずです。
お試しを!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則