教えるより聞くことが大切な理由 | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



一人で仕事をする時は、『やり方』が分からなければ、その問題を自分で解決しようとします。

しかし、二人以上で仕事をする時は、『やり方』が分かっている人が、『やり方』を分かっていない人に教えながら、問題を解決しようとすることが多いです。

この『教える側』と、『教えられる側』に別れた時に、別の問題が起こります。


それは、『考え方』の違いから問題が起こるのです。


<例えば>
『教える側』の人が、『俺の言う通りやっていれば、上手く行く』という『考え方』で教えたとします。

一方の『教えられる側』の人は、『あなたは、それで上手くいったかもしれないが、そんなあなたのやり方でなく、私は自分に合ったやり方を選びたい』という『考え方』を持っていたとします。

もちろん、言葉に出すことは少ないですが、心の中では、『そうじゃない』と思うのです。



これで上手く行くでしょうか?


おそらく、途中でギクシャクして、上手く行かないことが多いでしょう。


なぜ、上手く行かないのでしょうか?


『俺の言う通りやっていれば、上手く行く』と考えている人は、全ての人にやらせようとするから、上手く行かないのです。

『教えられる側』の人が、どんな考え方を持っていようが、やりたくなかろうが、できるまで、やらせようとします。

なぜなら、自分は正しいと信じているからです。


しかし、『教える側』の人が、いくら自分は正しいと信じていても、『考え方』が違うと、『教えられる側』の人に信じてもらえません。

信じていない人に、無理やりやらされても上手く行くはずがないのです。



では、どうすればいいのでしょうか?



それは、まず、『教えられる側』の人が、今現在、『できること』と、『できないこと』をハッキリ聞くことから始めます。

そして、『できること』は、同じように続けてもらえればいいのです。

また、『できないこと』は、あえて何もしません。

なぜなら、『できること』をする方が、『できないこと』をするよりも、気持ち良くできるからです。

ただ、たいていの場合、自分が『できること』に気付いていません。

なので、ハッキリ聞くことと、お店の数値を見て、『できているね』と教えてあげることが必要なのです。

そうすると、小さいながらも自信を持ちます。



そうしたら、次の段階に進みましょう。



次は、今はできないが、結果が出ているやり方を、『やりたいか? やりたくないか?』聞くのです。

ここで、『やりたい』と答えれば、そのやり方を教えます。

しかし、『やりたくない』と答えれば、何も教えなくていいのです。

ここが、先程の『俺の言う通りやっていれば、上手く行く』という教え方との大きな違いになります。


理由は、『できないことで、やりたくないこと』は、ハードルが高いから無理にやらせても上手く行かないからです。


つまり、『教える側』の考え方ややり方に、『共感できる人』には教えて、『共感できない人』には教えないことになります。

そのためには、教える前に、まず『やりたいか? やりたくないか?』聞くのです。

この答えで、『共感できるのか? 共感できないのか?』が分かります。


それと、『共感できる人』の特徴は、『新しいやり方を教えて欲しい』とお願いされることが多いです。

そうすると、良い結果が出たら、感謝されます。

例え、悪い結果が出たとしても、理解しようとして、また『教えて欲しい』とお願いされるでしょう。

これを繰り返していると、そのうち良い結果につながっていきます。


このように、『できること』と『できないこと』をハッキリ聞いて、『やりたいか?』、『やりたくないか?』を聞くことで、『誰に、何を、教えればいいのか?』が分かるのです。


『できないことのやり方』を教えることは、ちょっと時間を掛ければ誰にでもできます。

しかし、『共感できるか? できないか?』は、本人に聞くしか分からないのです。

だから、『教えることよりも、聞くことが大切』なのだと意識して下さい。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則