『今月の目標は?』と聞かれれば何と答えますか? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



『今月の目標は何ですか?』とお聞きすれば、多くの社長さんは、『昨年同月の売上げ数字』を答えられることが多いです。

理由は、季節の需要の変化のズレが少なく、毎月簡単に目標が決められるからだと思います。

この背景には、『売上げが上がっていれば、何とかなる』という考え方があるからです。

確かに、『イケイケどんどん』で、毎年急激に売上げが伸びているお店では、このような考えもうなずけます。

しかし、そうでないお店では、売上げの数字も大切ですが、その中身を大切にしたほうがもっと大切だと思うのです。

なので、売上げでなく、『売上げの中身を目標にすべき』だと、考えます。

では、売上げの中身とは何でしょうか?

簡単な式で表すと、次のようになります。



◆『売上げ = 客数 × 客単価』です。



『何だ、よくある当たり前の式ですね』と、思ったかもしれませんね。

そうなんです。

このよくある当たり前の式が、売上げの中身になります。



なので、この式の『客数と客単価』を目標にするのです。

そうすると、売上げの意味が変わって来ることでしょう。



では、客数を目標にするには、どうすればいいのでしょうか?

それは、単に、『今月のお客さんの数』とするのでなく、『今月、お客さんとお話しした回数』を目標にします。



目標が、単なる数字のお客さんではなく、実際にお話ししたお客さんとの回数です。

そうすると、『こんなお客さんとこんなお話しをした』と記憶に残りやすくなります。


<例えば>

今月の目標売上げが『100万円』だとして、客単価が『5千円』だとしたら、目標客数は『200人』です。

これを、もしも、店内にポスターで伝えることを想像してみて下さい。

◆(A)『今月の目標、売上げ100万円を目指そう!』と書いてあるのと、

◆(B)『今月の目標、200人のお客さんとお話ししよう!』と書いてあるのと、

どちらが、いいでしょうか?



こんなポスターを店内に張り出すことはないと思いますが、イメージしやすいので、一度考えてみて下さい。

おそらく、(B)のほうが、いいのではないでしょうか?



そして、(B)が目標になると、『今度、どんな話をしようかしら』と、考えるようになるのです。

また、こちらから話すばかりでなく、『どのような質問をすれば、お客さんがもっと話しやすくなるだろうか?』も、考えるかもしれませんね。

こうなると、何となく楽しくなって来ませんか?




一方の客単価は、『来店したお客さんが、その時に使った金額』を目標にしてしまうと、単なる数字の目標になってしまいます。

そうではなく、『来店したお客さんが、喜ぶ価値』としましょう。


これが目標になると、『よい結果を提供したくなる』ので、自然と客単価が上がって行きます。

つまり、

◆『客数の目標』:今月、お客さんとお話しした回数

◆『客単価の目標』:来店したお客さんが、喜ぶ価値



これらを、目標にすれば、この2つの掛け算が、『売上げの数字』になるのです。



どうでしょうか?



このように考えると、『単なる数字である売上げのための売上げ』でなく、『お客さんを喜ばすための売上げ』に変わるのです。

こうなると、目標の達成が楽しくなり、お客さんを喜ばすためなら、数カ月前から準備をすることも楽しくなることでしょう。



目標は、単なる数字だけにするのでなく、お客さんに関わることにして下さい。

そのほうがきっと、お客さんもスタッフさんも喜ぶと思いますよ。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則