『いかがですか?』と『どうされますか?』の違いとは? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

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もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



お店でお客さんに何気なく問い掛けている言葉に、『いかがですか?』と、『どうされますか?』があります。

あなたは、どちらを使うことが多いですか?

また、この2つの言葉の違いは何だと思いますか?


この辺りがハッキリ分かると、とても使いやすくなりますよ。

<例えば>

◆(A)『これ、いかがですか?』

◆(B)『これ、どうされますか?』


そんなに違いがなさそうなので、『どちらでもいいのでは?』と思う方もいるかもしれませんね。


でも、実はそうではなくて、ハッキリとした違いがあるのです。



まず、(A)の『これ、いかがですか?』から考えてみますね。

『これ、いかがですか?』の『これ』とは、お店がお客さんに、『これ、いいですよ』の『これ』です。

『いかがですか?』とは、だから、『あなたも、いかがですか?』と問い掛けていることになります。

つまり、『これ、いいですよ。あなたも、いかがですか?』と、極端に言えば、強要している問い掛けです。



それに対して、(B)の『これ、どうされますか?』の『これ』とは、『私は、これいいと思っています』の『これ』になります。

『どうされますか?』とは、『あなたは、どう思いますか?』と、『お客さんに共感できるのか?』を問い掛けているのです。

つまり、『私は、これいいと思っているのですが、あなたは、どう思いますか?』と、選択を聞いている問い掛けになります。




どうでしょうか?



何となく、違いのようなものを感じて頂けたでしょうか?

ひと言で言えば、(A)の『いかがですか?』が『強要』していて、(B)の『どうされますか?』が『選択』を促しているところに違いがあるようです。



ここまでは、言葉の意味での情報になります。

しかし、本当に違うポイントは、前後の言葉の使い方なのです。


何となく無意識に使っている言葉なので、『いかがですか?』も、『どうされますか?』も両方とも使っている方もあると思います。


では、どこに違いがあるのでしょうか?


それは、『なぜ、おすすめするのか?』を、『後から言っているのか?』、『前もって言っているのか?』の違いです。

(A)の『これ、いかがですか?』と問い掛けて、お客さんが『ハイ、それ買います』と納得すれば、『なぜ、おすすめするのか?』は説明しないと思います。

なぜなら、もうお客さんが納得しているからです。

しかし、もしも、お客さんが『ハイ』と言わなければ、『なぜ、おすすめするのか?』の理由を説明し出すと思います。



どうでしょうか?



それに比べて、(B)の『これ、どうされますか?』と問い掛ける場合は、前もって、『なぜ、この商品をおすすめするのか?』の事情や解釈を、お客さんに理解してもらってから、その後で、『どうされますか?』と選んでもらう問い掛けをしていることが多いと思います。



どうでしょうか?



一度思い出してみて下さい。


だから、『なぜ、おすすめするのか?』を前もって、お客さんに納得してもらっていたら、『これ、いかがですか?』と問い掛けても、『強要』にはなりません。

むしろ、『自信の表れ』とも取ってもらえるのです。


逆に、前もってお客さんに納得してもらえなかったら、『これ、どうされますか?』と問い掛けても、『大きなお世話』と思われるだけになります。



あなたは、お客さんに、『いかがですか?』と強要するアプローチを無意識に取っていますか?

それとも、『なぜ、おすすめするのか?』を納得してもらってから、『どうされますか?』と選択してもらうアプローチを取っていますか?


一度チェックしてみて下さい。



最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則