店頭看板の事例(洋菓子店のプチフィナンシェ) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。

洋菓子店さんの『プチフィナンシェ』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。

【現状の店頭看板の書き方】

 
 
 

【コメント】

洋菓子店さんが、『お土産に、プチフィナンシェ』をお知らせしている店頭看板です。

フィナンシェとは、香ばしいアーモンドと焦がしバターの風味がする焼き菓子のことを言います。

食感は、ポロポロと崩れやすくしっとりしていて、形は、金塊型が多いです。

プチなので、形は小さ目になります。


この看板で一番目を引くのは、やっぱり『お土産に迷ったらコレ!』です。

お土産ってイザ買おうとしたら種類が多すぎて、どうしても迷ってしまいます。

そんな時に、欲しいフレーズがこのフレーズです。

でも、安易に書いてしまうと、何か『決まり文句』のような感じになってしまいます。

なので、本当に、『お土産に困ったらコレ!』と伝えるのです。

そのために・・・



ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

『>』が原文。

『→』が説明文。

『◆』が変更文。




【現状看板の文章】

>お土産に迷ったらコレ!
>大人気
>プチフィナンシェ



→『大人気』とありますが、もっと言い切って、『絶対に失敗しない大人気の』にしたいですね。

→そうなると、『お土産に迷ったらコレ!』、『絶対に失敗しない大人気の』になるので、ハードルがグ~ンと高くなります。

→そのためには、どうしても、『誰にお土産を渡すのか?』をハッキリさせなければいけません。

→そうしないと、折角のお土産が喜ばれないのです。

→あなたなら、『誰に』、このプチフィナンシェをお土産に持っていきますか?

→お土産を渡す人を考える場合、まず『あの人は、何が好きだったかな?』と、記憶をたどります。

→『コーヒーが好きだったかな?』

→いやいや、『コーヒーより、紅茶の方が好きだった』ように思ったとします。

→では、『紅茶が好きな人に、どのプチフィナンシェが合うかな?』と考えて、合う商品があれば、それをオススメするのです。

→こんな感じで、『お土産を渡す人』と、その人の『好みに合う商品』がつながれば、先程のフレーズが使えると思います。




【変更後看板の文章】

〈例えば〉
◆店頭看板の事例(洋菓子店のプチフィナンシェ)
コーヒーより、紅茶が好きなあの人
へのお土産をお探しのあなたに

少し贅沢な気分を味わうことができ
る焼菓子はいかがでしょうか?

お土産に迷ったらコレ!

絶対に失敗しない大人気の『プチフ
ィナンシェ』 ¥〇〇〇〇

喜ばれること間違いなしですよ。




【今回のポイント】

→『迷っているお客さんの背中を押してあげること』が今回のポイントです。

→そのために、『お土産に迷ったらコレ!』、『絶対に失敗しない大人気の』とハードルを上げて、『誰にお土産を渡すのか?』をハッキリさせましょう。

→その際、『お土産を渡す人の好み』はヒントになりやすいです。

→今回の場合、『コーヒーより紅茶が好きなあの人』とズバリ言い切っています。

→これは、このような条件を付けた方が、お土産に迷われている人には、決めやすいのです。

→『そう言えば、あの人、紅茶の方が好きだったよね』となれば、決められます。

→お土産で喜ばれるのは、『持っていくモノ』より、『持ってきたヒト』です。

→上手に背中を押してあげましょう。

→最後の『喜ばれること間違いなしですよ』は、ちょっとダメ押し気味ですね。




こんな感じです。

店頭看板の書き方はいろいろあります。

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則