こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
『できれば割引きはしたくない、でも、どうしても割引きに頼ってしまう』
こんな悩みを持つ社長さんが、結構多くいます。
どうしてでしょうか?
社長さんの相談事を聞いていると、次の3つが特に気になると言われます。
それは、
◆(1)資金繰りのこと
◆(2)販売促進のこと
◆(3)人材育成のこと
しかも、単独ではなく、これらの組み合わせが気になっているように感じます。
今回は、販売促進をする場合、『他との組み合わせで、どう違って来るのか?』から、上の疑問を考えてみたいと思います。
◆資金繰りが気になる社長さんが、販売促進をする場合
資金繰りが気になる社長さんは、『目先の売上げ』を求めようとします。
また、『目先の客数』も求めようとしますので、とにかく、できるだけ多くの新しいお客さんを集めようとするのです。
なので、どうしても割引重視の販売促進になってしまいます。
冒頭の悩みは、どちらか言うと、このような資金繰りが気になる社長さんが、販売促進をする場合に、思わず出てくるセリフのようです。
『目先の結果』を見て、広く多く集める販売促進を好みます。
そして、この後、新しく集めたお客さんの『再来店を促す』努力を行うのです。
◆一方、人材育成が気になる社長さんが販売促進をする場合は、どうなるか?と言うと
人材育成が気になる社長さんは、いきなり販売促進はしません。
まず、既存のお客さんとスタッフさんの『関係性を築く』努力をするのです。
お客さんからスタッフさんに、『ありがとう』と言ってもらえる『環境作り』から始めます。
最初は簡単なことからです。
<例えば>
→お客さんが子供さんと一緒に来られたら、『あめを渡す』
→寒い日にお客さんが来られたら、『これで、温まって下さいと言って、入浴剤を渡す』とか、『帰りが寒いので、これを使って下さいと言って、使い捨てカイロを渡す』
こんな簡単なことですが、お店にこのような『小物』を用意するだけで、スタッフさんはお客さんから『ありがとう』と言われる事が多くなるのです。
→また、お店にいつでも書ける『ハガキ』を用意しておけば、初めて来られたお客さんや、来月お誕生にを迎えるお客さんに、『手書きのメッセージハガキ』を送ることもできます。
そうすると、お客さんが次回来店した時、スタッフさんに『ありがとう』と言ってもらえる場面が多くなるのです。
人材育成のスタートは、スタッフさんが、『何かをすれば、ありがとうと言われる体験をしてもらう』ことから始めます。
こうして、お客さんとの関係性が築ける雰囲気を作るのです。
これができると、今度は、お客さんの事情や悩みを聴いて共感し、成果を共有し、達成するために一緒に努力する環境を作ります。
すると、お客さんに、こころから『ありがとう』と言ってもらえるようになります。
このようなことを続けていると、長い目で見れば、1年経つと、再来店してくれるお客さんが増えて行くのです。
また、お客さんから『感謝』され、ときには、『感動』されると、スタッフさんはとても嬉しくなります。
そんな何気ないことで、『感謝』されたり、期待を超えることで、『感動』されたりしたことを、全員が記録するのです。
ここで始めて販売促進を考えます。
全員が記録した実績事例の中から選んで、チラシや手配りビラの販売促進を作るのです。
すると、そんな体験に興味があるお客さんが集まり出します。
そんなお客さんは、今まで既存のお客さんにやっていることをしているだけで、再来店してもらいやすくなるのです。
このように、人材育成が気になる社長さんは、『1年後の結果』を見て、狭く少なく集める販売促進を好みます。
◆『目先の結果』を見て、広く多く集める販売促進
◆『1年後の結果』を見て、狭く少なく集める販売促進
どちらを選ぶかは、今、何が気になるのかで変わります。
あなたは、今、何が気になりますか?
そして、どうせするなら、どちらの販売促進がいいですか?
一度、チェックして見て下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則