こんにちは、集客できる店頭看板の販促相談員の伊丹芳則です。
『商品を、売ってはいけない』
『商品を、売るから売れないのだ』
『商品を、売らず〇〇を売れ』
とよく言われます。
これは、考え方のベースに、
◆『商品 = 価値 ÷ 価格』という式があるように思います。
この式は、昔からよく使われている『商品の考え方』です。
◆商品は、同じ価値なら、より安く
◆商品は、同じ価格なら、より価値の高いものを
◆商品は、高い価格でも、それ以上の価値がある商品は、いい商品である
とされる考え方です。
しかし、いつまでも、この考え方でいいのでしょうか?
今日は、そんなお話をしたいと思います。
この式には、悲しいかな、『お客さん』がどこにも入っていません。
しいて言えば、『価値』の中に少し入っているかもしれませんが、それでもハッキリと絞り込んだお客さんではないと思います。
きっと、年齢や性別、所得や嗜好等で分けられた、『不特定多数のお客さん』が対象でしょう。
どちらかと言うと、商品に、お客さんを合わせるという感覚に近い発想です。
この発想で商品を売っていたのでは、確かに、今は売れないと思います。
なぜなら、『不特定多数のお客さん』を対象にしてしまった段階で、『実感できるリアルなお客さん』から離れてしまうからです。
『実感できる悩み』や、『実感できる理由』や、『実感できる結果』があるから、『リアルなお客さん』は、『それ、いいね』と思い、『それ、欲しい』となるのです。
では、先ほどの、『商品 = 価値 ÷ 価格』が違うなら、どんな式で表せばいいのでしょうか?
あえて乱暴に式にするとすれば、次のようになると思います。
◆『お客さん = 成果 ÷ 商品』という式です。
この式の意味は、こうなります。
◆お客さんは、同じ成果なら、より早く、より簡単なシナリオで
◆お客さんは、同じシナリオなら、より楽しく、より成果が大きいものを
◆お客さんは、どんなに時間がかかって難しいシナリオでも、自分の目的や目標が達成できる機会を求めている
こんな感じでしょうか?
このように、常にお客さん目線の発想で、商品をとらえることで、始めて受け入れられると思います。
また、この式を変形させると、こうなります。
◆『お客さん × 商品 = 成果』
このような式にすると、左側に、お客さんと商品が一緒に表されます。
違う書き方で表すと、こうにもなります。
◆『誰に × 何をする = どうなる』
『お客さんに、商品を使ってもらうと、嬉しい成果が手に入る』と言えるのです。
これは、『お客さんが、嬉しい成果を手に入れるために』とも読めるので、今度は、『商品を使って』が大切なポイントになってきます。
こうなると、『商品を売る』必要が出て来ます。
なぜなら、商品を売らないと、お客さんに、嬉しい成果が手に入らないからです。
確かに、自分のために、『商品を売る』と、売れません。
しかし、お客さんのために、『商品を売る』と、売れていきます。
お客さんのために、商品にこだわることは、重要です。
しかし、お客さんを忘れて、自分のために商品にこだわってしまっては、元も子もありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
株式会社アイ・マーケティング 伊丹芳則