25字の原稿用紙で793字。

字数が足らなくて最初の要約部分をかなりコンパクトにしました。たぶん要点は押さえているはず。


問題は添付した画像。


{C8331936-FE86-4617-AD2A-D642FC614921}

{21C0DBE2-4D9D-4253-BE66-2994ECDEC2D1}

{4009F9D2-5652-4E59-8B06-7BCFB9FC5C1A}

{B374569C-A7B9-42D7-82E3-11C2B9561CC0}


   食人族ツアーでの観光客の特徴的な行動の1つは写真を撮ることだ。2つ目は買い物の際に値切りをすることだ。先進国と現地との文化的差異を経済的差異の感覚に読みかえているのだ。どちらもすでにつくりたげられている西欧と現地の差異の感覚を再確認するための行為である。

   日本の若者にしばしば見られる「やじ馬」的傾向はこの再確認の行為と似たところがあるように思われる。やじ馬は流行っている間はその流行りのものにある程度の興味を示す。しかし、流行が過ぎ去った後あるいは流行る前にそのものに興味を持っていた、いわゆるマニアのことは否定する。おそらくやじ馬たちは、流行りのもの自体が好きなのではなく、マニアと自分たちを比較することによって、「自分たちは流行に乗っている」ということを確認したいだけなのだ。また、好きなものというのはある種のアイデンティティにもなりうる。自己紹介の際に好きなものを言うのはよくあることだし、「読書好きな佐藤さん」などと人を認識していることも多々あると思う。特に若いうちというのは自分というものがよくわからないから、好きなものは大事なアイデンティティの一つになりうる。それがやじ馬にはないのだ。やじ馬はマニアと自分たちとを比較することで自分を肯定し、アイデンティティを見出したいのかもしれない。

   自分というものがよくわからないというのは近代以降発生してくる傾向である。前近代まで地縁的血縁的に結ばれていた人間は近代の個人主義によってバラバラにされた。それにより、自力でアイデンティティを見つけなければならなくなった。未開文化にはその前近代のような地縁的血縁的繋がりがしばしば残っている。西欧人もやじ馬と同じように、自分とは異なった文化を持つ人たちと自分たちとの比較をすることで、自分のアイデンティティを見出しているのかもしれない。