その年の初夢…部屋の家具が次々と倒れ、地面が揺れた。
慌てて飛び起きたけれど、それは夢であった。でも、あまりにリアルでとても違和感が残った。

それから半月後…まさしく阪神大震災が起きた。
偶然、早朝にテレビを点けたら次々と明るみになる被害。

元職場の先輩が三ノ宮に住んでいた事を思い出し、すぐに電話をしたら
「ベランダの外の風景が一変してるの。何が起きたか良く分からないけど、私は無事よ。」
と。そのあと再度電話をしたらすでに通じなくなった。

今では、関西方面へ赴く事が多いけれど、
当時は、とんとご縁がなく新幹線も乗った事がなかった。

あれから20年も経つなんて…。
今でこそ、横倒しになった高速道路も復旧して傷痕も忘れかけているけれど、心の傷が癒えない方々も多くいらっしゃる。

縁もゆかりもなかった当時の、あの強烈な夢を意味する事とは何だったのか…いまだに理解できないけれど。

阪神大震災も東北大震災も、危機感を忘れてはならない事だけは確かである。




             合掌